矢野燿大氏　一発で甲子園の空気変えた阪神・佐藤輝　攻守でもっともっとできることを知っている

セ・リーグ   阪神4―8巨人 （ 2023年4月26日    甲子園 ）

＜神・巨＞5回無死、右越え本塁打を放った佐藤輝（右）を迎える岡田監督（右から2人目）ら（撮影・平嶋　理子）
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　【矢野燿大　視点】阪神・佐藤輝の一発で甲子園の雰囲気が変わった。5回先頭、ワンバウンドのフォークを空振りした後の内角真っすぐを右翼席へ。一気に流れもきて1点差まで追い上げた。佐藤輝の次の6回の打席では1球も内角直球がなかったように、戸郷が投げにくそうにしての四球。この1本をきっかけにしなければいけない。

　一方で守備では手痛い失策の反省が必要だ。8回1死二塁で、オコエの三ゴロをはじいて一、三塁とピンチを広げて長野に決定的な3ラン…。難しい打球で、後ろにそらすのは仕方がないとしても、もっと球際での執念を見せてほしかった。エラーの仕方というのも変だけど、マウンドの岩貞も、ベンチのみんなも見ている。振り返って、ふだんの練習から、やれることを必死に取り組まないといけない。バットでチームを勝たせて、守備では信頼される選手。いっしょに2年やって、もっともっとできることを知っている。攻守で奮起してほしい。（スポニチ本紙評論家）