球団通算5555勝は和田が決めた「ここ最近で一番」6回途中2失点で2勝目 ソフトB連敗止める 

[ 2023年4月27日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク4―2楽天 ( 2023年4月26日    ペイペイD )

<ソ・楽>お立ち台ポーズする近藤(左)と和田(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクが連敗を5で止め、球団通算5555勝を飾った。26日、楽天戦に先発した和田毅投手(42)が、2発を浴びたものの6回途中2失点の好投を見せ今季2勝目を挙げた。ここ5試合で9得点だった打線も、3回に近藤健介外野手(29)が先制打を放つなど3得点。7回にも1点を加え、救援陣がリードを守り切った。球団節目の勝利は、ペイペイドーム新記録となる開幕から6連勝となった。

 胸の内に悔しさはあったが一切、顔には出さない。6回2死一塁、和田はマウンドに向かう2番手・松本裕に向かってグラブをバチバチ叩いて拍手。ハッパをかけて降板した。

 「本当は6回完了はしたかったですし監督に“したかったなー”と言われて“その通りです”と言って。また次回の課題にします」

 日米通算150勝を達成した昨季6月19日楽天戦以来の6イニング投球にあと1アウト届かず。ただ堂々の力投だった。中11日の登板。前回4回1被弾5安打3失点で敗れた同じ相手との雪辱戦で今季最長5回2/3、3安打2失点。藤本体制でワーストタイ5連敗を止めて今季3戦2勝とした。

 無四球に5奪三振。悔やまれるのは5球で2被弾、2失点した3点リードの4回だけだ。1死で島内に初球スライダーが真ん中に入ってソロ被弾。続く浅村にはカウント1―2と追い込んだ後の直球が内寄りに入った。「島内くんには真ん中失投。浅村くんのは(マウンドで)足がすべった。勝つこと考えて全力でいったけど悔いが残る」。それでも先発投手陣に続く悪循環を、42歳2カ月のベテラン左腕が止めた。

 石川、東浜、武田、藤井、大関。18日の西武戦から22日のロッテ3連戦まで先発5投手が5回持たずに降板、黒星が付いてチームも5連敗。そんな中でも和田は腹の据え方が違う。「良かろうが悪かろうがマウンドで投げないといけないんで」。腹をくくって見えたものもあった。「ここ最近で一番良かった感覚だった」と笑った。

 長崎県での合同自主トレで一緒だった楽天・早川と2度目の投げ合いにも再び勝利した。「男と男の世界。お互い意識し過ぎても気持ち悪いですし。明日でいいと思います」と、試合前の絡みはなく先輩の余裕、風格を漂わせた。藤本監督も「制球、切れとサイコー。ベテランらしい投球で。今週はホークスの流れで頑張ります」と乗ってきた。

 この日の白星で球団通算5555勝となった。メモリアル勝利に和田はあくまで冷静だ。「凄い(歴史)ですね。じゃあ、おめでとうございます。と言う以外、何もないですが、もっともっと精進していきたいと思います」。次戦は5月3日オリックス戦。投げれば最年長記録が更新される和田。謙虚に、衰えは感じられない。(井上 満夫)

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2023年4月27日のニュース