阪神・岡田監督の奇襲実らず 試合前打率.102の男・梅野を2番で“抜てき”も2度の好機に不発

[ 2023年4月27日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4―8巨人 ( 2023年4月26日    甲子園 )

<神・巨>3回無死二塁、岡本和に2本目の適時打を浴び、厳しい表情の岡田監督(右)(撮影・平嶋 理子)
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 絶不調の梅野を2番に起用する奇襲は実らなかった。岡田監督が「ちょうどあそこがポイントやったけどな」と悔やんだのは1点を追う7回1死一、二塁。左腕・大江の前に三振に倒れ、大声援がため息に変わった。直後の8回に岩貞が3ランを浴び、試合の行方は決まった。

 試合前の打率が・102と低迷する男を、あえて7番から打順を上げた。本来持つ器用さをよみがえらせることが狙いだった。

 「(最近は)ちょっと強引にいくからな。近本が出たら、右に打つとか、バントもできると思ったけど」

 さらに、好調な左打ちの1番・近本と3番・中野の間に置くことで、巨人・原監督が、勝負どころで左投手をぶつけてくることも想定。7回はまさににらんだ通りに事が進んだものの、結果にはつながらなかった。

 「ちょうど左で来たからなあ。絶対に左で来るからな、間に入れといたらなあ、ちょうど当たると思ったら、ホンマにちょうどええタイミングやったけどな、大江の時にな」

 その一つ前の打席、5回も不完全燃焼な形で打席を終えた。3点を追い上げてなおも無死一、三塁で併殺打。走者を還して最低限の仕事をしたとはいえ、ブレーキになった感は否めなかった。

 2度の好機で凡退して敗れた23日の中日戦に続き、チャンスで一本打てなかった梅野は、試合後、報道陣の問いかけに答えることなく、クラブハウスに引き揚げた。打率はついに1割を切って・094まで下がった。

 指揮官の頭痛の種はまだある。打線を引っ張ってきたノイジーが4打数無安打で、3試合音なしだ。「今やったらノイジーが一番悪いかも分からんなあ」。頼みの先発陣もここに来て低調。今こそ打線が奮起しなければいけないが、解決策はまだ見えない。(倉世古 洋平)

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2023年4月27日のニュース