広島・秋山 原点回帰の冬!!フルイニング出場時代の調整法で“ヒットメーカー”復権だ

[ 2023年1月11日 05:03 ]

ハツラツと自主トレを行う広島・秋山(右)
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 広島・秋山翔吾外野手(34)が10日、静岡県下田市の吉佐美運動公園で自主トレを公開した。広島の後輩・宇草や阪神・板山、日本ハム・五十幡ら率い、「1年間戦い抜くタフさを求めて」攻守走でハードに4時間。技術に寄り過ぎた1年前の反省を踏まえ、全143試合に出場していた当時の調整法に戻した。打撃改造にも取り組む新春。言葉で結果で、チームを引っ張る。

 実に濃密な4時間だった。ウオーミングアップからランニング、ノック、連続ティー打撃にロングティー。合間には「秋山塾」が開講され、独立リーグや女子野球選手を含む11人に惜しみなく助言する。34歳の表情は充実感に満ちていた。

 「シーズンに入ると数を振り込んだり、あれだけ走り込むのは難しい。今のうちに土台を築けば、技術を詰めたいとなった時に(生きる)。そこそこの練習量になっているのでは…と思います」

 反省を踏まえた原点回帰だった。メジャー最終年と位置づけた昨春は「同じ失敗をしたくないから体重を増やし、振る量よりも、一本一本きれいに振る方が強かった」。6月下旬の広島移籍後は、しかし、2度離脱。打撃を修正しようにも体が付いていかなかったという。

 「シーズン中は技術に意識が向くと改めて感じた。体力さえあれば何とでもなると思うので、去年に比べると数にフォーカスしている。2年前までやっていた形に戻した感じ」

 5年連続でフルイニング出場を続けた西武時代から、メジャー移籍2年目の21年まで続けていた調整法。渡米時に88キロだった体重も85~86キロに戻した。名誉挽回を期しての原点回帰。並行して打撃改造にも取り組む。

 「このままでは数字が落ちていく怖さがあった。良くなるかもしれないし、変な空振りをするかもしれないけど、やっぱり、もう一回前で打っていって」

 もともと前だったミートポイントを体に近づけ、一定の成功を収めてきた。ただ、広島移籍後は違和感が拭えず、修正しようにも体力不足を痛感。土台さえ築いておけば「難しかったとなっても、後ろに下げることはできる」として、打撃でも原点に立ち返る。

 「新井監督になったからといって、やることは変わらない。今までもベストを尽くしてきたつもりなので。ただ、求められるものが変わることはある。対応できないと試合に出られなくなるので、しっかり準備したい」

 ヒットメーカーとして復活に懸ける移籍2年目。輝きを取り戻した時、チームの逆襲も現実味を帯びる。

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2023年1月11日のニュース