プロ注目左腕の阿南光・森山 まさかの初戦敗退に涙も強い決意「絶対プロに入ってやるという気持ち」

[ 2022年7月18日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権徳島大会・2回戦   阿南光0―1鳴門渦潮 ( 2022年7月17日    鳴門オロナミンC )

<鳴門渦潮・阿南光>8回1失点完投も初戦で敗退した阿南光・森山(撮影・岸 良祐)
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 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日から17日間、甲子園)の出場校を決める地方大会が17日、各地で行われた。徳島大会では今秋ドラフト候補左腕の阿南光・森山暁生投手(3年)をプロ12球団が視察したが、初戦敗退した。

 1球に、1点に泣いた。昨夏の甲子園に出場した阿南光の最速146キロ左腕・森山は8回107球を投げ6安打1失点完投も援護に恵まれず、まさかの初戦敗退。鳴門渦潮の校歌を聞くと、膝から崩れ落ちて号泣した。

 「いい投球もあったんですけど、自分の弱いところが見えた試合でした。僕の下半身の粘りが足りなかった」

 この日の最速141キロ直球と、最遅95キロのカーブとの最大球速差は46キロ。6回2死二塁で高めの直球を右前へ運ばれ失点も、7、8回は3人で仕留めた。両イニングとも、攻守交代の瞬間には全身を使ってガッツポーズを繰り出すなど最後までチームを鼓舞し続けたが、2年連続の夏の聖地への扉は重かった。

 ただ、上位候補にも挙がる左腕を、同県のスターでもある巨人の水野雄仁スカウト部長ら異例のNPB全12球団22人のスカウトが視察に訪れた。西武の渡辺久信GMは「多彩な変化球を使いこなせている。伸びしろしかない」と潜在能力を絶賛。ヤクルトの橿渕聡編成部スカウトグループデスクが「全盛期の内海(哲也=西武)のよう」と巨人時代の11、12年に2年連続でセ・リーグ最多勝を獲得した左腕を同タイプに挙げるなど、高い評価は不変だ。

 最後には前を向き「ドラフトで指名されることを願ってトレーニングを重ね、絶対プロに入ってやるという気持ち」と志望届の提出を示唆した森山。3カ月後、自らの名前が呼ばれるのを信じて鍛錬はやめない。 (北野 将市)

 ◇森山 暁生(もりやま・あきお)2005年(平17)1月11日生まれ、徳島県阿南市出身の17歳。羽ノ浦小3年から羽ノ浦パピヨンで野球を始め、羽ノ浦中ではヤング徳島ホークスに所属し2年時に全国大会出場。阿南光では1年夏からベンチ入りし2年春からエース。同夏に甲子園出場。最速146キロにツーシーム、カットボール、スライダー、カーブ、チェンジアップを操る。1メートル83、83キロ。左投げ左打ち。

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