名門・花巻東出身のスラッガーの現在地 明大2年・水谷公省が誓う秋の飛躍

[ 2022年6月29日 21:17 ]

秋季リーグでの躍動を誓う水谷(撮影・柳内 遼平)
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 6季ぶり41度目のリーグ制覇を果たした明大野球部の優勝パレードが29日、大学のある東京・御茶ノ水で行われた。ブラスバンドによる演奏が響く中、明大通りなどの沿道の人々から大きな拍手を送られた田中武宏監督は「コロナ前と変わらない景色でした。多くの方が注目してくださっていると実感しました。パレードを経験できることは素晴らしいこと。学校関係者の方々に感謝です」と笑顔で語った。

 花巻東(岩手)時代に高校通算34本塁打をマークした水谷公省外野手(2年)は列の後方で行進。昨秋は1年生ながらベンチ入りを果たした左のスラッガー。今春はベンチ入りできず「悔しさがある。この夏、人一倍頑張らないと秋に良い思いはできない」と言葉に力を込めた。

 1メートル85、85キロの体躯を備える左打者は5月下旬に行われた1、2年生が出場する東京六大学フレッシュトーナメントで持ち味の打力をアピール。しかし、「自分の売りである打撃で結果は残せたが、走塁面や守備面で課題が出ました。課題をつぶさないとチームに貢献できない」と言う。全国からトップクラスの選手が集う名門において、一芸だけでは背番号を勝ち取ることはできないと心に刻んだ。

 リーグ戦では接戦を勝ちきる粘り強さが光った明大ナイン。スタンドから先輩たちの戦いぶりを目に焼き付けた水谷は「どんな状況でも逆転できると思わせてくれる。本当に応援したくなるような先輩方。こういう先輩になりたいなと思いました」と目を輝かせる。秋には連覇へのピースとなるべく「走攻守で“チームに必要”と思われるプレーを見せたい」とレベルアップを誓った。光り輝く長打力にプラスアルファが加わった時、大器が覚醒する。(柳内 遼平)

 ◇水谷 公省(みずたに・こうしょう)2003年(平15)1月12日生まれ、神奈川県出身の19歳。幼稚園から野球を始め小6時にDeNAジュニア入り。東野中時代は保土ケ谷ボーイズでプレーし、3年夏に関東大会出場。花巻東では1年秋からベンチ入り。2年夏の甲子園に出場。1メートル85、85キロ。右投げ左打ち。

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2022年6月29日のニュース