ヤクルト山崎「なんとか前に飛ばそうと」逆転3ラン 神宮名物“真顔”崩さず、スタメンに「しがみつく」

[ 2022年6月18日 18:58 ]

セ・リーグ   ヤクルト10―6広島 ( 2022年6月18日    神宮 )

<ヤ・広>つば九郎とポーズをとる殊勲打の山崎(右)と木沢(撮影・村上 大輔)
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 ヤクルトの山崎晃大朗外野手(28)が広島戦(神宮)で値千金の逆転3ランを含む3安打4打点の大活躍。チームに昨年10月以来となる7連勝、球団記録更新の10カード連続勝ち越し、今季初の貯金21、今季初となる2位・巨人との9ゲーム差をもたらした。

 試合後、勝利投手の木沢に続いてお立ち台に上がった山崎はインタビュアーから「先日のサヨナラホームランに続き、きょうもホームランでお立ち台へ。スワローズの主砲、山崎晃大朗選手です」と持ち上げられるも、トレードマークの“真顔”をピクリとも崩さず。「ナイスバッティングです!」に「ありがとうございます」と表情を変えずにまずは返答した。

 そして、「また3ランを打ってお立ち台。今の気分はいかがでしょう」と振られると「そうですね。えー…。ま、いい形っていうか。3ランになったのはたまたまなんですけど、本当にチームが勝ててホッとしています」とコメント。スタンドから大きな拍手を浴びた。

 「2番・左翼」での先発出場。初回の第1打席で中前打を放つも2回の第2打席は2死一、二塁で一ゴロ、4回の第3打席は2死三塁で遊ゴロと2打席連続で凡退に終わった。そして迎えた6回の第4打席で相手先発右腕・森下の真ん中直球を逃さず右翼スタンドへ逆転3ラン。2死走者なしから代打・内山壮、塩見の連打でつないでもらった打席について「1打席前チャンスで凡退してしまったので、何とかまた2アウトから(内山)壮真だったり、塩見だったりがチャンスをつくってくれたので、なんとかここで1点でも2点でも返すことが大切だと思ったので、なんとか前に飛ばそうと思った結果がいい結果になって良かったと思います」とひたすら“真顔”で答えた。

 打った瞬間の手応えについては「芯に当たってすごくいい角度で上がってくれたので“そのまま入れ!”と思って走りました」と山崎。前日の大瀬良、この日の森下と神宮で負けていなかった投手を次々に攻略しての白星には「僕自身、大瀬良さんに抑えられてしまったので、なんとかきょう、きのうの分を取り返そうと思って打席に入って、なんとかそれが勝ちにつながる1本になったので、本当にこの後半戦始まってからの2連勝っていうのは本当にチームにもっと勢いを加速させる2勝だったのかなと思います」とした。

 ここまでもちろん、いつも通り、一切スマイルなし。チームの雰囲気を聞かれると「そうですね。本当に目の前の1戦1戦を集中して何がなんでも勝ちにいくっていうチームで…。本当に試合に出ている選手、ベンチにいる選手が本当にすごくいい声を出していて、いい雰囲気で1戦1戦臨めているので、それが勝ちにつながっているので、どんどんどんどん勝ちを続けて、これからもどんどん勝っていきたいと思います」と“真顔”で言い切った。

 青木、坂口といったベテラン外野手が1軍へ昇格。強力なライバルが多い中でのレギュラー獲得へ気持ちを聞かれると「野球をやっている以上、守備固めだったり、代走っていうのは…本当に悔しいシーズンが続いていたので、なんとか1試合1試合スタメンで使っていただいている限りは何がなんでも結果を出してスタメンにしがみついて結果を出していきたいと思っているので、これからも続けていきたいと思います」とキッパリ。決意に満ちた山崎の言葉にスタンドからは再び大きな拍手が降り注いだ。

 最後に、4時間近い試合を見守ってくれたファンへのメッセージを求められると「本当に長い試合でしたけど、最後まで応援ありがとうございます。今ちょっと雨もパラパラきているので、なるべく早く帰って体調管理をして、あったかく過ごしてください。これからも応援よろしくお願いします」とユーモアたっぷりにあいさつ。神宮名物の“真顔”は最後まで崩さなかったが、山崎の人柄あふれるお立ち台にファンは大喜びだった。

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