屈辱の「10・2」にリベンジ成功!オリックス・由伸 圧巻2安打完封で13連勝「楽に投げられた」

[ 2021年10月3日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス6-0ソフトバンク ( 2021年10月2日    京セラD )

<オ・ソ22>9回無死、三森を一ゴロに抑え、指さす山本(撮影・坂田 高浩)
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 圧巻投球で屈辱の記憶を吹き飛ばした。オリックス・山本が2安打8奪三振で二塁すら踏ませず、今季3度目の完封勝利。13連勝となり16勝目を挙げた。

 「初回から大量リードをいただいたので、とにかく気持ちを楽に投げられた。いつも通り投球が崩れないよう慎重にいきました」

 2回にデスパイネを四球で歩かせただけで、6回までは無安打投球。7回、先頭・栗原に遊撃内野安打を許しノーヒットノーランこそ逃したが「あまり調子が良くなかったので」と動じずに後続を断った。

 9回2死から、この日最速タイの155キロをマーク。余力十分で115球を投げきり「ピンチが少なかった分、いつもよりはという感じ」と涼しい顔を見せた。調子や状況に応じて変えられる投球スタイル。中嶋監督からは「途中からコントロール系になった。100%の力じゃなく打たせて取る。新しい形かな」と脱帽された。

 オリックスにとって「10月2日」は屈辱の日だった。7年前の14年、ゲーム差なしで迎えたソフトバンクとの直接対決でサヨナラ負けを喫し、優勝を逃した。目の前で繰り広げられた歓喜、胴上げにT―岡田や安達らは悔し涙を流した。23歳の若きエースは当時を知らないが、因縁の日に因縁の相手に対しリベンジ成功。チームを6連勝に導き、2位・ロッテに1・5ゲーム差を付け、首位をがっちりキープした。

 13連勝は球団では10年金子千尋以来だが「うれしいですけど実感は全くない」と言ってのけた。球団記録となる73年米田哲也の14連勝に王手をかけたが「欲を出さず、いつも通りいきます」と平常心を貫く。絶対エースの連勝街道の先に25年ぶりのリーグ優勝が見える。

 ○…山本(オ)が今季3度目の完封でリーグトップを独走する16勝目。5月28日ヤクルト戦からは13連勝だが、パ・リーグで13連勝以上は13年田中(楽)以来12人目(15度目)。オリックスでは前身の阪急時代を含めて4人目で、73年に米田哲也がマークした球団記録の14連勝に王手をかけた。

 ○…3完封はいずれもソフトバンク戦。オリックス投手のソフトバンク戦3完封は、58年米田哲也、71年山田久志に次いで50年ぶり3人目。

 《最短マジックは7日で不変》首位のオリックスが勝ち、2位のロッテが敗れたため、オリックスの最短マジック点灯日は7日(M9)で変わらず。一方、ロッテは2位ながらオリックスよりも1日早い6日に最短点灯の可能性がある。条件はロッテが3日の楽天戦から6日の西武戦まで3連勝もしくは2勝1分け。その間オリックスが3連敗するとM14が出るがどうか。

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2021年10月3日のニュース