新潟医療福祉大・桐敷、11球団スカウトの前で2安打完封!中日スカウト「2位までに消える」左腕高評価

[ 2021年10月3日 05:30 ]

関甲信学生リーグ   新潟医療福祉大4ー0山梨学院大 ( 2021年10月2日    白鴎大 )

<山梨学院大・新潟医療福祉大>完封勝利を挙げた桐敷(撮影・柳内 遼平)
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 関甲信学生リーグが2日に開幕し、今秋ドラフト上位候補に挙がる新潟医療福祉大の最速150キロ左腕・桐敷(きりしき)拓馬投手(4年)が、山梨学院大を2安打10奪三振で完封勝利。リーグ通算10勝目(6敗)を挙げた。ソフトバンクを除くプロ11球団のスカウトが集まる中、11日のドラフト会議に向けて猛アピールした。

 桐敷は最後の9回はわずか6球で3者凡退に仕留めた。小さなテークバックのフォームから、最速148キロの直球、スライダー、フォークを自在に投げ分けた。二塁も踏ませず、105球で2安打、10三振1四球と、抜群の内容で開幕戦を完封発進。「思った通りの球が投げられた」と余裕たっぷりだった。

 スタンドにはソフトバンクを除くプロ11球団のスカウトが集結していた。中日・米村明アマスカウトチーフは「阪神の伊藤君(将司)のように四球を出さないし、加えて球威もある。2位までに消える」と既に1軍で8勝を挙げている即戦力新人左腕の姿を重ねた。

 新潟医療福祉大に入学時は最速138キロだった。1年時は「楽しく野球をやっているだけだった」とプロの世界を夢見ることすらなかった。だが、2年春から重点的に行ったウエートトレーニングやジャンプなど瞬発系のトレーニングが実を結び、2年秋には146キロを計測。平成国際大戦で延長10回の参考記録ながらリーグタイの1試合18三振を奪い「もっと上のレベルでやってみたい」と初めてプロを夢見た。

 今年のドラフトは左腕が豊作。西日本工大・隅田知一郎、筑波大・佐藤隼輔、創価大・鈴木勇斗、法大・山下輝、関学大・黒原拓未ら150キロ左腕がひしめき「同じ左投手として負けられない。“新潟でも全国に通用するんだ”というところを証明したい」。越後の剛腕は全国のライバルたちへの対抗心ものぞかせ、天命を待つ。(柳内 遼平)

 ◆桐敷 拓馬(きりしき・たくま)1999年(平11)6月20日生まれ、埼玉県出身の22歳。小1から野球を始める。川里中では行田シニアでプレー。本庄東では1年夏からベンチ入りし甲子園出場はなし。新潟医療福祉大では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒7。遠投110メートル。1メートル78、90キロ。左投げ左打ち。

 ▽新潟医療福祉大 2001年(平13)創立。医療技術学部、健康科学部などがあり学生数は4693人(21年5月1日時点)。野球部は03年創部でOBに中日・笠原祥太郎、オリックス・漆原大晟。学校所在地は新潟市北区島見町1398。西沢正豊学長。

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