11戦連続安打中の広島・坂倉 いきなり打率トップに!?7日の中日戦4打席で規定到達

[ 2021年9月7日 05:30 ]

広島・坂倉
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 広島・坂倉将吾捕手(23)の打率上位ランクインが秒読みに入った。7日の中日戦(マツダ)で4打席に立てば規定打席に初めて到達。目下の打率・330は、1位のDeNA・オースティン(同・324)を上回っており、いきなりトップに躍り出る可能性すらある。本人は規定クリアに意欲を示しつつ、初の戴冠には無欲無心を強調した。

 その強打、その存在がよりクローズアップされる時がきた。7日の中日戦で4打席に立てば、目標の一つだった規定打席に到達する。高卒5年目。坂倉は「もちろん、ここまで来たらクリアしたいです」と強い意欲をにじませた。

 ただ単に“規定打席に届く”という話ではない。8月25日の巨人戦から続く連続試合安打は11に伸び、この間は40打数20安打、4本塁打、14打点の猛爆。さながら“打ち出の小づち”の趣で、バットを振れば快音が響くといった状態だ。

 「ヒットが出ているので気持ち的には楽。そんな感じで打席に入れているのは、すごくいいと思います」

 結果、打率は・330まで上昇。現在のリーグトップは打率・324のDeNA・オースティンだが、坂倉がいきなりランク1位に躍り出る可能性は十分ある。いや、打力を考えれば10傑入りにとどまらず、首位打者獲得の夢さえ膨らむ。

 「成績は毎日見ていますが、意識しないようにしています。経験がないのでどうなるか分からないし、このまま終わるわけがない」

 坂倉は笑って首を横に振る。一方では心強い味方がいる。19年の首位打者・鈴木誠だ。「誠也さんは“とりあえずタコ(無安打で終わ)らないで、頑張って1日1本打っておけば可能性がある”と。ま、でも、まだ40試合以上あるので」と無欲無心を強調した。

 今季は既に自己最多を更新する91試合に出場。捕手では42試合で先発マスクをかぶり、一塁手としても27試合に先発する。捕手出場の規定に届いていないため、戴冠を果たしても、12年の巨人・阿部以来となる捕手の首位打者にはならない。

 「与えられたところで、自分ができることを全力でやる。そこは変わらないです」

 ただし、23歳シーズンで首位打者を獲得すれば、セ・リーグでは1959年の巨人・長嶋、05年のヤクルト・青木と最年少記録で並ぶ。一気にスター最前線へ。その打撃センスに接した者なら、坂倉が快挙を成し遂げても決して驚くまい。(江尾 卓也)

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