マー君が復帰後最多の125球 ヤンキースでは118球が最多、気迫の熱投で一度は同点劇呼ぶ

[ 2021年9月3日 22:43 ]

パ・リーグ   楽天4―8西武 ( 2021年9月3日    楽天生命 )

<楽・西16>8回1死二、三塁、岡島の適時打にガッツポーズする田中将 (撮影・白鳥 佳樹)
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 田中将大投手の復帰後最多となる125球の熱投も実らなかった。2―3と1点ビハインドの8回、既に109球投げていたが状態を問われ「大丈夫です。いきます!」と志願してマウンドへ。先頭の川越に手痛いソロを右翼ポール際へ運ばれたが、最後は岸、森と2者連続空振り三振に。8回を7安打4失点で投げ抜くと、その裏に一度は2点差を追い付く同点劇を呼んだ。

 「チームの置かれている状況として、(福岡から)距離のある移動をして試合に入っていた。何とか少しでもいい投球をして、長いイニングを投げられればいいと思っていた」

 粘りの投球が、打線の粘りを呼び起こし、岡島が執念の同点2点中前打。勝利はつかめなかったが、田中将の負けも消えた。だが、9回に代役守護神の宋家豪(ソンチャーホウ)と森原が崩れて勝ち越され、チームは2連敗で首位オリックスと再び今季最大の4・5ゲーム差となった。

 田中将は3回まで打者9人で片付けるパーフェクトの立ち上がり。だが4回先頭の源田を打ち取った当たりが右前にポトリと落ちると、そこから崩れて3失点した。ただ5回以降は修正し、6、7回は打者3人で抑えていた。「先制してもらい、まとめて3失点という点の取られ方が良くなかった。それに1点差の終盤先頭、初球投げミスでホームランという失点の仕方も最悪だった。せっかくそこまで粘っていって、フラストレーションのたまる最後のイニングだった」と振り返った。

 7シーズン過ごしたヤンキースでの1試合最多は118球で、120球を超えることはなかった。160球投げた13年日本シリーズ第6戦以来、レギュラーシーズンでは13年9月13日のオリックス戦での125球以来となる球数を投げ抜いた。「そういう部分の状態は上がってきている。中盤に乱れたが、もう1回立て直して投げられたという手応えもある」とも話す。

 ここ2試合試した、ノーワインドアップで捕手から一度目線を切ることはやめ、足を上げた時にはためをつくるなど別の試みにもチャレンジした。「チームの勝利につながらなかった。そこは凄く残念だったが、良かったところは間違いなくあった。いいところはいいところでしっかり見て、次につなげていきたい」。7月13日のソフトバンク戦での4勝目を最後に2カ月近く白星から遠ざかるが、確かな手応えと悔しさを胸に、次戦を見据えた。

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2021年9月3日のニュース