巨人・岡本和、自己最多タイ33号!41試合残して早くも到達 滞空時間は今季最長6・48秒

[ 2021年9月3日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―2ヤクルト ( 2021年9月2日    京セラD )

<巨・ヤ>2回、左越えに33号ソロを放つ岡本和(撮影・椎名 航)
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 巨人・岡本和真内野手(25)は2日のヤクルト戦で2回に左翼へ特大ソロを放った。5試合ぶりとなる待望の一発は18年の自己最多に並ぶ33号。2年連続本塁打王へ、リーグトップを走る4番は対戦した4番・村上宗隆内野手(21)に2本差をつけた。チームは1―2の9回に若林晃弘内野手(28)の適時二塁打で追いつき、引き分けた。

 打席に入れば、余計な雑念は捨てる。岡本和の持論はこうだ。

 「打席に入ればタイミングだけを意識して。タイミングが合えば基本的に何とかなると思う」

 1点を追う2回。左腕・石川が2球続けた内角直球にタイミングを合わせ、鋭い回転から豪快にすくい上げた。打球は京セラドームの天井に当たりそうなほど舞い上がり、左翼ポール際の5階席へ。飛距離130メートル。滞空時間は今季最長の約6・48秒だった。

 同点の33号ソロ。41試合を残しながら早くも18年に記録した自己最多に並んだ。それでも「特に何も意識はしていない。大事な試合が続くので少しでも貢献できるように」と4番らしく泰然自若だ。

 京セラドームは巨人の第89代4番として第一歩を踏み出した球場だった。4年目だった18年のオリックスとの交流戦。初めて4番を任され、第1打席でいきなりアーチを描いた。一気に飛躍を遂げ33本塁打を放つと、不動の4番に定着した。その18年以来の33本。奈良出身の25歳は少年時代によく観戦に訪れていた思い出の球場で成長の証を見せた。

 本塁打王を争う村上の前で2本差をつけ、リーグトップを走る打点も89に伸ばした。2年連続で本塁打、打点の2冠を獲得すれば、王貞治に次ぐ巨人史上2人目の快挙となる。ただし、優勝争いの真っただ中で雑念は捨てている。先頭の打席では「塁に出ることだけを考える」。先頭の7回は左前打で出塁。ここで原監督は代走・増田大という勝負手を使い、岡本はベンチに下がって戦況を見守った。9回に1点ずつ取って引き分け。4番の姿勢がリーグ3連覇へ、大事な3連戦を2勝1分けの無敗に導いた。

 「しっかり一打席一打席、食らいついていきたい」。自身初の40本も視界に捉える。だが、それも意識せず勝ちに導く一打を放つ。(小野寺 大)

 ≪46本ペース≫岡本和(巨)が2回に同点33号。18年のシーズン自己最多本塁打に並んだ。前回の33号はチーム143試合目。今季はまだ102試合目で最終46本ペース。巨人右打者のシーズン最多本塁打は10年ラミレスの49本、日本人では04年小久保の41本となっており、今後に注目だ。

 この日は左翼席に運んだが、今季の方向別本塁打を見ると、右翼方向が11本(右中間4、右翼7)で18年の6本から倍増。打撃技術の幅を広げている。

 さらに先制、同点、勝ち越し、サヨナラの殊勲安打はセ・リーグ最多の26本。殊勲本塁打も同じく最多の17本とチーム貢献度は高い。岡本和は昨年も殊勲安打29本、同本塁打14本でともにリーグ最多。セで殊勲安打、同本塁打1位を複数年続けたのは68~71年王(巨)、74、75年田淵(神)、85、86年バース(神)、88~90年落合(中)といるだけ。岡本和がリーグ5人目を狙う。

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2021年9月3日のニュース