大谷は「not human」だ!「2番・投手」でV打&盗塁、7回1失点 自己最多5勝目&初100K

[ 2021年7月28日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6-2ロッキーズ ( 2021年7月26日    アナハイム )

<エンゼルス・ロッキーズ>7回1失点の好投で自己最多の5勝目を挙げた大谷(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)が26日(日本時間27日)、ロッキーズ戦に「2番・投手」で出場し、7回5安打1失点、5奪三振でメジャー自己最多の5勝目。メジャー4年目で初となるシーズン100奪三振にも到達した。打者では初回に決勝点となる先制打を放って14個目の二盗も決め、その後に得点も記録。リアル二刀流で独壇場となった。

 最後の99球目。余力は十分だった。1点リードの7回2死。大谷の視線の先には前の対戦だった5回にソロを浴びたヌネスがいた。決めた。力勝負だ。投じた剛速球は球場表示でこの日の最速の100マイル(約161キロ)。空振り三振に斬った。

 「最後は本塁打を打たれている打者。しっかり気を抜くことなく三振を狙いにいった」

 この三振でメジャー4年目で初の100奪三振に到達。大リーグ公式ツイッターは驚異的なスタミナに「Shohei Ohtani is not human(大谷翔平は人間ではない)」と伝えた。相手の変化球狙いを察知しながら「しっかり投げ切れば打ち取れる」とスライダーも多投。7回5安打1失点でメジャー自己最多の5勝目を挙げた。

 今季12度目の投打同時出場。初回を無失点に抑え、直後の攻撃では無死二塁からバットを折られながらも決勝点となる右前適時打を放った。直後に今季14個目の盗塁となる二盗。その後に得点も記録した。先発登板時の盗塁は日米を通じて初だが「(自分が)長く投げるためにも1点を入れた方がいい」と言う。赤土で汚れたユニホームはDHを解除しているチーム事情を頭に入れ、自覚を持ってプレーしている証拠だ。

 大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者によれば100奪三振以上を記録した選手の最多本塁打は強打の投手で知られた1931年のウェス・ファレル(インディアンス)の9本。両リーグ最多35本塁打の大谷は異次元の存在だ。ジョー・マドン監督も「一度立ち止まって何が起きているか考えてほしい。彼に迫っている選手すらいない」と絶賛する。

 すでにMVPの呼び声は高い。「最後まで健康体で自分のパフォーマンスを維持できればいい。その先で、そういうもの(MVP)が獲れたら幸せ」と大谷。1918年のベーブ・ルース以来の「2桁勝利&2桁本塁打」も視界に入ってきた。(柳原 直之)

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