札幌日大、逆転負けで夏初優勝ならず エース前川佳171球完投「高校生活2年半の全てを出し切れた」

[ 2021年7月28日 05:30 ]

全国高校野球選手権南北海道大会決勝   札幌日大6ー8北海 ( 2021年7月27日    札幌円山 )

<北海・札幌日大>甲子園切符を逃した札幌日大(撮影・高橋茂夫)
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 春季北海道大会覇者の札幌日大が夏3度目の決勝で初優勝に挑んだが、北海に逆転負けして聖地に届かなかった。171球で完投した最速147キロのエース前川佳央(3年)は「悔いはない。高校生活2年半の全てを出し切れた」と言い切った。

 頂点を懸けた試合は、昨秋北海道大会で0―10と7回コールド負けした相手との再戦だった。「自分の体がどうなってもいいと。チームのために腕を振ると決めていた」。北海の最速150キロの左腕エース、木村大成(3年)とは中学校時代から意識し合ってきた仲だった。緊張感に加え、序盤から球数がかさんだ。そして暑さ。終盤8回には、背番号15の内野手でベンチ入りしている弟・周也(2年)がマウンドに給水に来てくれた。弟に励まされ、最後は気持ちで投げ切った。

 前川佳は「進路は未確定。いろいろな人と話したい」と話す。そして、ベンチで兄の投球を見つめ、声で盛り上げた弟は「兄の姿は勉強になった。自分たちのスタイルであと1年やります」と先を見据えた。

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2021年7月28日のニュース