日本ハム・2年目右腕、立野 楽天・マー君に投げ勝った!「特別な」プロ1勝

[ 2021年7月1日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム3-0楽天 ( 2021年6月30日    楽天生命 )

<楽・日>プロ初勝利で栗山監督(右)の祝福を受ける立野(撮影・吉田 剛)
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 ドラフト2位指名で即戦力として期待された昨季は、1位・河野ら同期入団4投手の中で唯一1軍登板がなかった。それを受けて自らを「秘密兵器」と呼ぶ日本ハム・立野が田中将に投げ勝った。3戦目で悲願のプロ初勝利。初めて訪れた仙台が一夜で思い出の地に変わった。

 「やっと、という感じ。相手が田中投手だったので、特別な勝利。この日は忘れられない。去年はうまくいかないことが多かった。いろんな人に支えられて、その恩返しができた」。

 3回まで毎回得点圏に走者を背負ったが「相手が田中投手なので最少失点」と粘りの投球。4、5回は立ち直って5回無失点と好投し、チーム今季72試合目で初の無失点勝利をもたらした。

 東海理化時代の恩師・奥山博之監督は「能力が上がればプロに行ける」と立野の能力を見込み、高卒1年目から実戦で経験を積ませてきた。「マウンド度胸がいい。舞台が大きいほど能力を発揮する」と評する右腕は、社会人2年目で出場した日本選手権で自己最速を更新する150キロをマーク。さらにロッテ・安田らプロ選手も派遣された「2018アジア・ウインターベースボールリーグ」ではさらに2キロ更新する152キロをマークと、社会人時代に直球の切れが増してプロへの扉を開いた。

 マリナーズのイチロー会長付特別補佐兼インストラクターと同じ愛知県豊山町出身。志水小5、6年時には「イチロー杯争奪学童軟式野球大会」に出場し、同じ豊山中OBだ。「イチローさんのように有名になりたい」。「世界のイチロー」に憧れる右腕が「世界の田中将」に投げ勝ち、プロの世界で第一歩を踏み出した。(東尾 洋樹)

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2021年7月1日のニュース