勝率7割の“第3捕手”がけん引!若月が今季1号3ラン&零封好リードでオリックス単独首位に返り咲き

[ 2021年7月1日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス5-0ロッテ ( 2021年6月30日    京セラD )

<オ・ロ>4回、3ランを放ちガッツポーズで生還した若月(右)と先制打の安達(撮影・後藤 正志)
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 伏兵が勝利の原動力となった。1―0の4回2死一、三塁。オリックス・若月がドームに美しい放物線を描いた。「久しぶりに芯に当たったので、少しビックリしちゃいました」。スライダーを強振した打球は快音を残して左翼席へ。今季1号3ランにベンチのナインは総立ち。中嶋監督も会心のガッツポーズだった。

 13年ドラフト3位で入団。17年から3年連続で100試合以上に出場するなど正妻の座をつかんだ。しかし8年目の今季は、開幕から“第3捕手”の位置付け。それでも「全員が勝ちたい思いを持ってプレーしている」と前を向いた。スタメンを外れた時は可能な限り、ブルペンでリリーフ陣の投球を捕球。個々の投手の特性をつかみ、強固な信頼関係を育みながら、出番に備えてきた。

 スタメン出場は14試合目で7勝3敗4分けの勝率・700。1分けを挟んで5連勝中と首位快走に貢献する。この日も先発・田嶋の力を好リードで引き出し、7回無失点で5勝目を付けた。「一番大事なのは守備ですが、総合力を上げないと試合には出られない」と表情を引き締めるが、高い守備力はチームに欠かせない。

 試合前、中嶋監督から受けた「1割7分の打者じゃない。2割2分の打者だろ!」の激励に応えた。指揮官は「ずっと出ていた選手。思うことはあると思うが、何が一番大事か、考えてくれている」と信頼感を口にする。6月は16勝4敗3分け。単独首位、今季最多タイの貯金8で終えた。25年ぶり頂点へ。選手層の厚さを武器に、混戦から抜け出していく。(桜井 克也)

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2021年7月1日のニュース