亀山つとむ氏 投手の左右に関係なく素直にバットが出る佐藤輝 打席での失敗も成長には必要

[ 2021年2月13日 05:30 ]

阪神紅白戦   紅組1ー0白組(特別ルール) ( 2021年2月12日    宜野座球場 )

亀山つとむ氏
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 【亀山つとむCHECK】高橋から右翼線二塁打を放ったように、ここまで佐藤輝の打撃を見るかぎり、左腕を苦にしている様子は感じない。2打席目は岩貞相手に三振だったが、これも手が出なかったわけではなく、空振り三振なので気にならなかった。“もう少し球を呼び込めたかな”など彼なりに感じる部分もあることだろう。

 今は相手投手の左右などはあまり感じることなく、来た球に対して素直にバットを出せていることが大きい。「来た球を打つ」はシンプルだが、簡単ではない。規格外のスイングスピードがそれを可能にしている。加えて彼はタイミングがズレた場合もミート狙いの打ち方ができる。自らのパワーの範囲内でうまく出力を変えている感じが見受けられる。

 彼はまだ完成型ではない。今後、打撃も変わっていくだろう。それは本人が気づいて変えていくことだ。そのためにも今はとにかく多く打席に立ち、たくさんの球を見ることが一番の勉強になる。直近の課題は速い直球への対応と見る。速球に対応できだすと、今度は落ちるボールが課題になってくるのではないだろうか。打席の中でたくさん失敗を積んでおくことも、さらに大きな選手へと育っていくために必要だ。

 今は迷って振っている感じがない。これは新人では凄いこと。このままケガなく、経験を積んでいけばいい。(スポニチ本紙評論家)

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2021年2月13日のニュース