【単独インタビュー(下)】広島・森下 誠也から学んだ姿勢 マエケンから学んだ秘けつ

[ 2021年2月11日 05:51 ]

広島・森下
Photo By スポニチ

 ――1月は沖縄市内でツインズの前田健太投手と練習する機会にも恵まれました。

 「(手術明けの)大地さんと一緒に広島で練習をするのが難しくなったので(沖縄で合同自主トレを行う)誠也さんと堂林さんと話して“ついて行きます”となった。そうしたら沖縄(の同じ練習場)にマエケンさんもいるとなった感じです」

 ――初めて参加した鈴木誠、堂林らとの合同自主トレでの収穫を教えてください。
 「誠也さん、堂林さん、曽根さんとかの練習の雰囲気を含めて、やるべきことをしっかりとやっているなということを学びました。マエケンさんもしっかりと体のことを考えて取り組んでいるのだなと感じました」

 ――合同自主トレの成果なのか、キャンプ中も野手と積極的に会話しています。
 「入団して1年がたつので、いろいろと話せるようになっていると思います。特に意識をしなくても、みなさんが話しかけてくださるので、たくさんコミュニケーションが取れています」

 ――投手では、塹江と話し合いながら何度も体重移動の確認をしています。
 「しっかりと地面を蹴ることを意識しています。(左腕でも)一緒の感覚なので、しっかりとプレートを蹴って左足に体重を乗せるを意識しています」

 ――さらに、投球練習以外でもキャッチボールを追加して、感覚を確かめる日が多いように感じます。
 「感覚がしっくりこないときは、キャッチボールとかで確認しておこうというイメージで投げています。特別に“球数を多く投げよう”とまでは考えていないです」

 ――昨春は胸を張ることで投げ下ろしていました。1年間がたち、投球フォームも徐々に修正されています。
 「上体を倒しすぎると体に負担がかかってくる。倒さないように……と特別意識しているわけではないですけど、考えていきながら徐々にそうなっていった感じです」

 ――昨季は5位でした。新人だった昨季以上に順位を左右する責任を感じることはありますか。
 「優勝したいと思っています。野手の方と違って、基本的には1週間に1試合と決まっている。投手として任された1試合を投げることしかできないので、そのための準備をしっかりとするしかない。1年間ローテーションを守り切りたいと思います」

 ――最後にファンの方に向けて、今季の意気込みをお願いします。
 「1年間ケガなくローテーションを守って、昨年よりもしっかりと勝てるようにやっていきたいと思います。応援よろしくお願いいたします」

 《取材後記 開幕投手目指す気概感じた》
 新人だった昨春は本紙評論家・大野豊氏との対談を企画した。目標を聞かれた森下は「まず一つ勝つこと」と言った。同氏から「新人王を目指すならもっと上じゃないの?」と指摘されて苦笑い。結局、目標を訂正しなかったことを思い出す。取材の流れの中で、普段考えていないことにまで口を滑らせるタイプではない。「手術明けの大地さんが開幕投手をするよりも……」と遠慮なく口にしたのは、自身が大役を目指すべき立場にあることを自覚している証に感じた。(広島担当・河合 洋介)

続きを表示

この記事のフォト

2021年2月11日のニュース