楽天、来年こそ沖縄の地で「マー君フィーバー」を

[ 2021年2月9日 05:45 ]

サブグラウンド脇で練習を見守るメディアとノロノロ運転で通行する一般車両
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 【新様式キャンプリポート最前線】田中将が8年ぶりに復帰した楽天。チームや報道陣は「マー君フィーバー」に沸き立つが、無観客のキャンプ地・金武町にはその旋風は吹かなかった。ファンの節度ある行動もあり、大きな混乱は起きていない。コロナ禍の影響がなければ、一体どんな状況になっていたのだろうか。

 施設を遠巻きに、足を止めて見詰めるファンも数人見られる。そんな時は警備員が声を掛け、移動を促す。警備の要衝の一つとなっているのがサブグラウンドに面する公道だ。

 強制力を働かせるのは難しい。明らかにノロノロ運転で見学目的の車や、立ち止まりスマホで撮影し始める一般人の姿も。警備担当の兼久拓也さん(25)は「7日は日曜日で、100回以上はファンの方々へ声掛けしました」と話した。

 田中将が合流した6日から公道の様相は一変した。「それまではいわゆる歩行者は一人もいなかった。今は普通に親子連れや若者が歩いてくる。何往復もする車もいる」。見たいファンの気持ちも分かるだけに、申し訳なさそうに声を掛ける。

 3度目の往復となった米軍Yナンバーの車の助手席では、ヤンキースの帽子をかぶった少年が目を輝かせていた。「普通ならマー君フィーバーで例年の倍以上どころか、もっとお客さんが来ていたはず。来年にはそうなってほしいですね」と兼久さん。田中将は無観客実施に「どうしようもできない部分ではある。状況が良くなるため、僕たち自身もやることをしっかりやらないと」と話す。選手との近い距離、ファンサービスはキャンプ地訪問の醍醐味(だいごみ)。来年こそ1年遅れのフィーバー到来を、街全体が待ちわびている。(遊軍・後藤 茂樹)

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2021年2月9日のニュース