楽天新人自主トレ初日 ドラ2高田孝「全員に負けたくなかった」シャトルランで堂々トップ

[ 2021年1月11日 05:30 ]

シャトルランをこなす高田孝(撮影・白鳥 佳樹)
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 楽天の新人合同自主トレが10日、楽天生命パークの室内練習場で始まった。ドラフト2位の156キロ右腕・高田孝一投手(22=法大)は恒例の20メートルのシャトルランで今年の新人7選手でトップの129本を記録。同1位・早川隆久投手(22=早大)の119本を上回った。東京六大学リーグ出身のドラ1選手が12球団で4人ひしめく今年のルーキーの中で、2位からの「下克上」へ好スタートを切った。

 今年の「スタミナ・キング」が決まった。チームの新人合同自主トレで恒例となっている「シャトルラン」。20メートルの距離を一定のリズムに合わせて黙々と走り続ける。見た目以上にハードなメニューで、高田孝が129本で堂々の1位に輝き「1位になれてうれしい」と胸を張った。

 球団から示された目安は100本。その時点での離脱は1人しかおらず、闘争心に火が付いた。「ほとんど残っていたので、負けていられない」。早川は119本で終了。ドラフト5位・入江(仙台育英)が121本、同6位・内(履正社)は122本でリタイアした。高田孝は最後は気力を振り絞って走り抜き「全員に負けたくなかったので、気合で走った」と振り返った。

 同じ東京六大学リーグで戦ったライバルたちが、最高評価を受けてプロ入りした。法大のチームメートだった鈴木はロッテ、明大・入江はDeNA、慶大・木沢はヤクルト、そして早川は楽天から、それぞれ1位指名された。2位の高田孝は「4人が1位で、負けたくないという気持ちはある」とライバル心を燃やす。スタミナ勝負では、「下克上」に成功した。

 「ドラ1カルテット」にも引けをとらないポテンシャルを持つ。手足が長く、1メートル83、91キロの恵まれた体から投げ込む速球が魅力。最速は156キロで、早川の155キロを上回る。3年秋のリーグ戦で早川と初めて先発で投げ合った。早川は7回7安打1失点だったのに対し、高田孝も負けじと5回2安打無失点の好投でチームを勝利に導いた。

 チームメートになってもライバル関係は続き、2月の春季キャンプから本格的な競争が始まる。「何かの縁で早川と同じチームになった。良いものは吸収したい」。プロに入れば順位は関係ない。切磋琢磨(せっさたくま)して、ともに即戦力の期待に応える。(重光 晋太郎)

 ◆高田 孝一(たかだ・こういち)1998年(平10)6月3日生まれ、神奈川県出身の22歳。小2から野球を始める。北の台中を経て、平塚学園では甲子園出場なし。法大では2年春からリーグ戦に出場し、18年に大学日本代表に選ばれた。東京六大学リーグ通算31試合で7勝3敗、防御率3.22。1メートル83、91キロ。右投げ右打ち。

 ≪1度の対戦で勝利≫高田孝が東京六大学リーグで先発として早川と投げ合ったのは、19年9月14日の早大1回戦の一度だけ。高田孝は5回2安打2奪三振無失点に抑え、早川は7回を7安打11奪三振、1失点だった。試合は1―0で勝ち、高田孝は勝利投手になった。他大学の「ドラ1」投手では昨年10月11日の明大1回戦で入江と投げ合い、高田孝は5回4安打3奪三振2失点で敗戦投手に。入江が9回7安打13奪三振で完封勝利を挙げた。

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2021年1月11日のニュース