「面白くなった」菅野残留は歓迎!阪神・矢野監督「菅野に勝つ1勝はチームとしての価値上がる」

[ 2021年1月11日 05:30 ]

昨季の開幕戦で、西勇輝投手に左中間にタイムリー二塁打(適時打)を浴びる先発の菅野智之投手
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 阪神の矢野燿大監督(52)が10日、巨人・菅野智之投手(31)の残留を歓迎した。メジャー移籍を持ち越し、今季も対戦が必至。「面白くなったんじゃないの」と不敵に笑った。

 「ああいういい投手からどう勝つかというのが、見ているファンのみなさんの面白い部分でもあるし。俺らもジャイアンツというのは、今年意識して戦うチームになると思うけど、菅野に勝った1勝というのはチームとしての価値も上がる」

 昨季は6月19日の開幕戦で対戦。西勇の力投と2打点の活躍で7回表までは2―1でリードしながら、2番手の岩崎が吉川尚に痛恨の逆転2ランを浴びた。7回2失点の菅野に白星が転がり込み、これが破竹の開幕13連勝の第一歩になった。昨季5度の対戦で4勝(1敗)を献上。8月18日には敵地で3安打完封されるなど、通算8年間で計18勝(9敗)を許した天敵だった。

 ポスティングシステムを申請しながらの急転残留は、矢野監督にとっても想定外だったかもしれない。それでも悲観しないのは「菅野打ち」を果たした際の自軍への好影響に期待しているからだ。

 「打った選手の価値も上がるし、投げ勝った投手の価値も上がるんでね。そういうところでは菅野が残ったというのは、より俺らの価値を高められるところでもあると思う」

 宿敵のエースにして16年ぶりリーグ優勝を目指す上でも最大の難敵。「本心はちょっと違う部分もある。もちろん…」と冗談めかして笑っても、今季も対戦することになった以上はやり返すしかない。菅野を攻略することはすなわち、昨季まで9年連続負け越し中の巨人との相性をひっくり返すことにもつながる。大山、近本らが年々成長し、大物助っ人のロハス・ジュニアも加入。雪辱の機会到来は、むしろ望むところだ。(山添 晴治)

 ○…菅野(巨)のカード別成績を見ると
相手勝―敗完封防御率
広島20―11 (2)2・38
ヤク19―7 (4)2・36
DeNA18―7 (2)2・50
阪神18―9 (5)2・17
中日16―6 (6)2・01
交流10―9 (1)2・58

セ5球団すべてに防御率2・50以下で、特に苦手がない。19年は5月15日の阪神戦でともに自己ワーストの4被弾10失点を喫するなどカード防御率6・04だったが、翌20年は同2・25に改善した。

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