ヤクルト 積極補強と同時に育成も強化 先をみたチーム作りを

[ 2020年12月4日 11:00 ]

ヤクルト・高津監督
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 2年連続の最下位から巻き返しを図るヤクルトは、新外国人としてインディアンスからFAとなっていたメジャー通算77本塁打のサンタナと、同じくパイレーツからFAとなっていたオスナの獲得を発表。国内市場でもFA宣言したDeNA・井納の獲得調査に乗り出すなど、積極的な補強に動き出している。

 その一方で、2日に発表した来季のコーチ組閣には「育成コーチ」の部門があった。13年に2軍育成コーチを置いて以来、8年ぶりの復活。小川GMは「中長期的に考えてチームを強くしていかなきゃいけない。プロ野球である以上は優勝と並行してやっていかなきゃいけないこと」とその理由を明かした。

 育成のチーフコーチを担うのは、今季は2軍内野守備走塁コーチを担った土橋勝征氏(51)。育成投手コーチには、ドラフト1位・木沢(慶大)の担当スカウトだった山本哲哉氏(35)が就いた。コーチ歴が長く指導にも長けた土橋氏と、人材発掘の最前線で経験を積んだ山本氏に、チームの底上げが託される。

 過去には巨人の山口鉄也氏(来季から2軍投手コーチ)、現在でも日本シリーズの第1戦先発を任されたソフトバンク・千賀など、育成出身から超一流へとのし上がった選手は多い。今秋のドラフトで、ヤクルトは育成4選手を指名。「育成として獲りましたけど、同じ10名の新人選手と捉えている。大事な我々の戦力。しっかりと競争に加わって、チームを引っ張れる人になってもらいたい」と高津監督。ここ2年の雪辱を果たすことは当然ながら、先をみたチーム作りで根幹部分を築くことも求められる。(川手 達矢)

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2020年12月4日のニュース