広島 苦渋…巨人に3タテくらい4連敗 29日から本拠地で再戦、佐々岡監督「やり返す」

[ 2020年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3-7巨人 ( 2020年9月23日    東京ドーム )

<巨・広15>2回無死二、三塁、若林に適時二塁打を浴び、悔しさをにじませる野村(左)=撮影・木村 揚輔
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 広島は23日の巨人戦に3―7で敗れ、今季3度目の同一カード3連敗を喫した。先発・野村が今季最短の3回4失点KOされると、打線も最終9回にようやくピレラが左越えに10号2ランを放ち、敵の先発・田口の3年ぶり完投勝利を阻止するのがやっと。連敗は今季最多に並ぶ4に伸び、借金も今季ワーストを更新する12に膨らんだ。

 意地を見せるには遅すぎた。6点を追う最終9回、1死から死球の松山を一塁に置き、ピレラが10号2ラン。カウント2―1から田口が投じた内角直球を振り抜くと、ライナー性の打球は赤いユニホームのファンが待つ敵地の左翼席へ着弾した。

 「自分のスイングでしっかり捉えることができた。チームの勝利が大事なので、本数は気にしていない」

 広島の新外国人選手では、15年のシアーホルツ以来(10本)となる2桁本塁打にも、ピレラは素っ気ない。この一発で3年ぶりの完投勝利が目前だった田口を降板に追い込んだものの、空砲に終わってしまえば喜べないのは当然だった。

 この日もまた序盤から重苦しい空気の中でプレーを強いられ、優勝マジックが点灯する巨人の勢いになすすべ無く翻弄(ほんろう)された。前半で決まってしまった試合の大勢。頼みの先発・野村の乱調が誤算だった。

 2回、先頭・丸に与えた四球が負の連鎖を呼んだ。続く中島のバットの先に当たった飛球は右前にポトリ。大城に右翼線二塁打を許して先制点を献上すると、若林の泳いだ飛球も左翼線に落ちた。2失点。不運というだけでは片付けられまい。

 続く3回も修正できないまま、先頭・坂本にソロを被弾するなどして2失点。首脳陣はこの回限りで降板を告げた。今季最短KO。2敗目を喫した右腕は「先発の役割を果たせず、チームに申し訳ないです」と広報を通じてコメントを寄せた。

 「先発が試合をつくれないと、こういう展開になる。四球絡みの悪い流れを何とかしないといけない」。佐々岡監督は先発が序盤に失点を重ねる現状に苦慮しつつ、本拠地で迎え撃つ29日からの巨人3連戦に向けて「やり返す気持ちで頑張りたい」と雪辱を誓う。

 今季2度目の4連敗で、借金は今季最多の12に膨らんだ夜。残り40試合に意地や希望の光を詰め込むのか、いたずらに消化するだけなのか、選手個々の真価が問われる。(江尾 卓也)

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