ソフトB・工藤監督 64日ぶり本拠実戦に手応え「無観客でもホークスの強さ、野球を見せる」

[ 2020年5月26日 05:30 ]

紅白戦   紅組1-6白組(特別ルール) ( 2020年5月25日    ペイペイドーム )

2回、本盗で生還した白組のソフトバンク・柳町は、ナインと直接手を触れない”エアータッチ”を交わす(代表撮影)
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 ソフトバンクは25日、ペイペイドームで紅白戦を実施した。同球場での実戦は3月22日の練習試合のロッテ戦以来64日ぶりで球団公式ツイッターでのライブ配信を4000人以上が観戦。本塁生還後に「エアタッチ」で得点を喜ぶなど新型コロナウイルス感染を防止しつつ、正式に決まった6・19開幕を目指す。また、この日はオリックスも京セラドームで紅白戦を行った。

 いつもとは少し違う光景。それでもペイペイドームに3月22日の練習試合のロッテ戦以来となる「実戦」が戻った。開幕も6月19日で決定。マスク姿で紅白戦を見守った工藤監督は明るい表情でオンライン取材に応じた。

 「動きに元気があって良かったと思います。自主調整が長かったが、各自課題を持ってつくってきたものが、なくならないように来てくれている。順調に今のところ来ています」

 選手もファンも待ちに待った瞬間だった。球団公式ツイッターでのライブ配信は4000人以上のファンが観戦。1軍選手が2チームに分かれ、白球を追った。試合は尾形、泉、津森らの若手右腕が好投した白組の勝利。野手陣も投手との久々の対戦だったが両軍で計8安打が出た。工藤監督も「(投手の球に)付いていけていない感じはなかった。自覚を持って練習してくれていたのが見えました」と目を細めていた。

 紅白戦開催にあたり感染防止策は徹底した。試合直前にはマスク姿の本多雄一内野守備走塁コーチがシートノックを打ち、各守備位置で待機する選手は約1メートル近く距離を取った。試合中も首脳陣やランナーコーチはマスクを着用。本塁生還時には接触を避け、ハイタッチではなく「エアタッチ」で得点を喜んだ。紅組の4番で出場し、初回に右翼線に先制二塁打を放った長谷川は「みんな練習中から距離を取って注意しあう意識はあるが、プレーには影響はありません」と胸を張った。

 チームはこの日から全体練習を再開。工藤監督は「無観客でも幸せを感じて、ホークスの強さ、野球を、画面を通して見せていかないといけない」と言葉に力を込める。3年ぶりのリーグ制覇、そして4年連続の日本一に向けて、準備を進める。

 《球審マスクonマスク》○…ソフトバンク、オリックスの紅白戦ではいずれも、審判がマスク姿でジャッジを行った。既に開幕している台湾と韓国のプロ野球を参考に作成され、12球団に原案が配布されているガイドラインに沿った形。オリックス紅白戦の球審は防具用マスクの下に黒のマスクを着用して臨んだ。

 《抗体検査を実施へ》○…ソフトバンクの三笠杉彦GMが開幕が6月19日に決まったことを受けオンラインで取材に対応。「オーナー(孫正義氏)からソフトバンクグループ全体でというお話がある。そういう準備をしている」とチームで新型コロナウイルスの抗体検査を近日中に実施する方針を明かした。孫オーナーは自身のツイッターで全社員とその家族に抗体検査の機会を設ける方針を決めたと投稿している。

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