阪神・高橋遥 来季は貯金つくる!「大卒左腕3年目の法則」で10勝クリアや

[ 2019年11月26日 05:30 ]

<阪神>契約を更改する高橋遥(撮影・平嶋 理子)
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 「魔の9月」を打破しシーズンを完走する。西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ阪神・高橋遥は900万円増の推定年俸2200万円でサイン。今季、派手に打ち込まれたシーズン終盤を乗り切り白星量産での“貯金作り”を誓った。

 「(3勝9敗で)6も負け越している。9月はほとんど僕で負けているので、そこで、もう少し粘れたら(リリーフなど)他の人の負担にもならなかったと思う。本当に勝ちが欲しい時に勝ちに貢献できるピッチャーになりたいです」

 増額にも口を突いて出たのは、今でも蘇る「苦い秋」の記憶だ。シーズン佳境の9月は先発した全3試合で5失点以上し悪夢の3連敗。大きく黒星が先行する要因となった。

 「(持ち球が)終盤は通用してないというか、打ち返されることがたくさんあった」

 対戦を重ねるうちに攻略され、打つ手がなくなったこともあり、秋季キャンプでは新球となるチェンジアップとスクリューボールの習得に着手。球速以上に威力ある速球をより生かすべく、緩急を意識して投球の幅を広げようと試みている。

 「今年が3勝だったのでもっと勝ちたい」と意気込む来季へ吉兆もある。球団の大卒3年目左腕では過去に岩田(08年10勝)や岩貞(16年10勝)らがキャリア初の2桁勝利をマークし大きく飛躍した。かつてのエース井川の背番号29を継承する男も「3年目の法則」に従い、同じ波、いやそれ以上の波に乗っていきたいところだ。

 2年間はいずれもシーズン途中での昇格で、まずは開幕ローテーション入りが当面の目標。「競争に入っていけるように準備していく」と闘志を燃やす。

 「一番はそこ(ローテ完走)ですし、今年が3勝9敗だったので、そこをひっくり返せばいいんですけど。まずは負けより勝ちを多くしたいなと」

 言葉にこそしなくても、その目を見れば分かる。折れない「柱」として来季は最後までマウンドを守り抜く。(遠藤 礼)

 ≪今季は打線の援護に恵まれず…≫今季の高橋遥(神)は3勝9敗と大きく負け越したが、先発投手が9イニングあたりに何点の援護をもらえるかという援護率は2・05。チーム最多10勝(8敗)を挙げた西の3・96や、9勝9敗だった青柳の3・81と比べても極端に少なく、打線の援護に恵まれなかったことがわかる。高橋遥は先発18試合のうち援護点のない試合が7度もあり、6月13日のソフトバンク戦からは5試合連続でクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)をマークしたが、援護点は計4点しかなかった。

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2019年11月26日のニュース