日本ハム・有原 最下位転落危機救う自己新13勝、初最多勝へ「粘ることができた」

[ 2019年8月25日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム7-1オリックス ( 2019年8月24日    京セラD )

<オ・日>6回1死、福田の遊ゴロにグラブを出す有原(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 クールな男が珍しく吠えた。日本ハムは負ければ今季初の最下位転落という危機。救ったのは有原だった。

 「ピンチで何とか最後の力を振り絞って投げた。先に点は取られたけど粘ることができて良かった」。7回2安打1失点で自己最多を更新する両リーグトップの13勝目。さらに105試合目の登板で通算50勝に到達した。球団では西崎幸広、ダルビッシュ有に次ぐスピード記録となった。

 最終イニングとなった2―1の7回。ギアを上げた。1死二塁で、2回に先制弾を浴びたモヤを迎えた。外野手は長打に備えて前進守備を敷いておらず、三振を取りたい場面。内角勝負を挑み、カウント1―1から2球連続で直球を内角高めに投げきって空振り三振だ。代打・宮崎には一転、外角中心のスライダー攻めで見逃し三振。7回に走者を置いてから投げた5球の直球は全て150キロ超。序盤は体重移動がうまくいかずに直球が走らなかったが、要所で本来の切れが戻った。

 前日に最多勝を争うソフトバンク・千賀が敗れ、2勝差をつけた。球団では15年の大谷以来となる自身初の最多勝も見えてきた。「これからも何とか粘り強くチームが勝てるように頑張りたい」。前回17日の楽天戦も12勝目を挙げ、チームの10連敗を阻止。栗山監督も「苦しいところを止めてくれるのは助かる」とエースに最敬礼だ。残り26試合。逆転CS進出を目指し、有原がチームのために一つでも多く白星を積み上げる。(東尾 洋樹)

 ≪球団3人目2冠なるか≫有原(日)がパ単独トップの13勝目。2位・千賀(ソ)との差を2勝に広げた。有原は現在、防御率2・34でリーグ2位だが、1位の山本(オ=1・84)が1軍登録抹消中のため27日にも1位に浮上する。最多勝&最優秀防御率の2冠となればチームでは80年木田勇、15年大谷に次いで3人目となるがどうか。また、有原はこの日の勝利で通算50勝。105試合目での到達は西崎幸広92試合、ダルビッシュ93試合に続くチーム3番目のスピードとなった。

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月25日のニュース