サヨナラ男だ!西武おかわり 2失策の汚名返上打 首位ソフトBに3.5差

[ 2019年8月25日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6-5楽天 ( 2019年8月24日    メットライフD )

サヨナラ打を放った中村は、2つのエラーを気にして控えめにガッツポーズ(撮影・尾崎 有希)
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 ベンチから飛び出してきたナインから逃げ回った。巨体を揺すって走る西武・中村は満面の笑みだった。今季3度目のサヨナラ打。延長10回2死一、二塁で楽天の守護神・松井から左翼線に運ぶ二塁打を放った。

 「前に飛ばそうと思っていた。チェンジアップがちょうど浮いてきて打てて良かった」。400号を放った7月19日オリックス戦以来のサヨナラ打だ。チームは今季6度目の劇的勝利で、半分はこの男が導いている。

 汚名返上の一打だ。「本当ならしっかりアウトを取らないといけないところで失策をして、僕のせいで打たれたと思っていた。何とか勝ちたいと思っていた」。5―2の8回、先頭のブラッシュが放った三塁への打球を捕球できずに失策し、4番手の平井は同点3ランを浴びた。7回にも失策があり、2度のミスに「気持ち的には参っていた」と振り返るが、18年目のベテランは打撃で取り戻した。それでも、守備については「しっかり反省したい」と苦笑いした。

 現在は4番に座るが、開幕は8番。4月は打率・180、5月も同・233と不振に苦しんだ。6月に入り、打撃フォームを微調整。構えた際に右肩を少し高く上げた。さらに右膝を少し捕手側に向けた。そうすることで体重が右足に乗って「間」がつくりやすくなり、よりパワーが伝わるようになった。交流戦では5本塁打で両リーグ最多の23打点を挙げるなど上向き、好調を維持している。

 4番を任されても「何も変わらない」と気負いせず、優勝争いの中で存在感を発揮。首位ソフトバンクに3・5ゲーム差まで迫り「追いかける展開だが、まだまだ試合は残っている。全然諦めていない。これからいけると思っているので頑張りたい」。逆転連覇へ、頼もしいベテランが打ち続ける。(武本 万里絵)

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