栗山監督、清宮に「4番奪取」を期待 紅白戦がアピールの場に

[ 2019年1月30日 05:30 ]

キャンプ地に到着し報道陣に囲まれ引き揚げる清宮(中央)(撮影・会津 智海)
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 3年ぶりのV奪回を目指す日本ハムは28日(日本時間29日)、成田空港発のチャーター機で春季キャンプ地の米アリゾナ州に到着。栗山英樹監督(57)が「4番奪取」を期待する清宮幸太郎内野手(19)は、チーム初実戦となる2月9日(同10日)紅白戦からアピールしていく。ナインは29日(同30日)から現地で合同自主トレを行い、キャンプインに備える。

 抜けるような青空、心地よい風――。9時間半のフライトの疲れも吹き飛んだ。1年ぶりのアリゾナで清宮は強い思いを明かした。

 「施設も素晴らしいので、いい形でやれれば。それ(結果でレギュラーを奪い取る)しか道はないと思う」

 昨季は早実の大先輩でもある巨人・王貞治のルーキーイヤーと同じ7本塁打をマークした。昨年11月の沖縄秋季キャンプで右手首を痛め、ここまで本格的な打撃練習を控えているが、完治は間近。1年前は右手親指を痛めてフリー打撃すら行えなかった場所で精力的にバットを振り込む。

 初実戦は2月9日の紅白戦。内外野と一塁ミットを持参してきた19歳にとって格好のアピールの場となる。今オフは事あるごとに優勝するためのキーマンとして「清宮」の名を挙げる栗山監督も「本当に野球がうまくなる時」と期待する。

 2次キャンプ地の沖縄で同16日に1、2軍合同の紅白戦が組まれている。レギュラーを目指す若手に出場を義務づけている栗山監督も「こっち(アリゾナ)でも紅白戦がある。こっちがダメで16日がいいなんてありえない」と清宮にも9日の出場を厳命。4番起用の可能性もあるが「シーズンに入って4番を打てという話」と高いレベルを求めている。

 清宮も手応えを感じている。右も左も分からず、不安そうな表情を浮かべていた1年前とは違う。「1年やって流れは分かっているので、その分は違うと思います」。真価が問われる高卒2年目が、もうすぐ幕を開ける。 (山田 忠範)

 《高卒2年目で先発4番なら球団59年ぶり》 高卒2年目までに先発4番で出場したのは03年中村(西)が最後。入団2目の同年9月28日日本ハム戦、10月4日ロッテ戦と2試合務め、8打数2安打で本塁打は打てなかった。日本ハムではドラフト制後の高卒入団選手で2年目までの先発4番はおらず、11年中田の4年目が最速になっている。ドラフト制以前では張本(当時東映)が高卒新人の59年に78試合、60年に90試合出場しており、今季清宮が座ればチーム59年ぶりだ。なおドラフト制後、高卒新人の先発4番は86年清原(西=4試合)だけ。松井(巨)は3年目の95年に初めて座った。

 ▽清宮の昨春米アリゾナキャンプ 新人合同自主トレ中に右手親指を負傷し、打撃練習を制限。当初の予定通り1軍キャンプに同行したが、滞在中はフリー打撃を行うことはなかった。2月10日の韓国KTとの練習試合では、守備のみの出場でプロ初実戦を経験。試合前、12日ぶりにティー打撃を行った。

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2019年1月30日のニュース