勝率5割以下から…巨人 史上最大の下克上なるか 岡本が衝撃フリー打撃でガッシャ〜ン“号砲”

[ 2018年10月13日 05:30 ]

セ・リーグCSファーストS第1戦   巨人―ヤクルト ( 2018年10月13日    神宮 )

フリー打撃で岡本が破壊したスコアボード(撮影・荻原 浩人)
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 プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は13日、セ・パ両リーグのファーストステージ(3試合制)が開幕する。今季限りで辞任する高橋由伸監督(43)率いる巨人は12日、ジャイアンツ球場で全体練習を行った。フリー打撃では岡本和真内野手(22)が、電光掲示板を破壊する推定150メートル弾を放ち、好調をアピール。史上初となるシーズン勝率5割以下からの「下克上」を狙う。

 岡本の打球がグングン伸びる。ガッシャーン!その破壊音に誰もがバックスクリーン上部に目をやった。推定150メートル弾が電光掲示板を直撃。練習中に球団スタッフがグラウンドに落ちた破片を清掃する異例の光景が見られた。

 「(飛距離は)風です。練習なので試合はまた別。試合で打てるように頑張ります」

 期待値は増すばかりだ。9日の阪神戦では自身初の2打席連弾で100打点に到達。今季最終戦の最終打席で史上最年少22歳での「3割30本塁打100打点」を達成。チームをCS進出へと導いた。

 今季限りで辞任する指揮官が、その才能を開花させた。開幕から起用し、6月からは4番に据えた。岡本も期待に応え、チームで唯一、全143試合出場。「初めて見たよ」。破壊弾を振り返った高橋監督は「4番としてチームの中心。シーズンと違った戦いでも力を出してほしい」と若き主砲に懸ける。

 67勝71敗5分け、勝率・486の3位。これまで、勝率5割以下のチームが日本一になったことはない。慶大時代に東京六大学リーグで歴代1位の23本塁打をマークした指揮官は「東大戦で、1勝1敗で迎える3戦目はプレッシャーがあった」と自身の経験に例え、追われる側の怖さを指摘した。

 16年から8連敗中の小川を想定し、2日連続で高速マシンを設置。打撃投手も通常より約1メートル近くから投げ、カットボールなどの対策も練った。「トータルで勝ちたい。勝つことで次に進める」と高橋監督。難敵だが、短期決戦はレギュラーシーズンとは違う。岡本のバットが、堂々の下克上への号砲を鳴らす。 (岡村 幸治)

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