“江夏の21球”近鉄OB指揮官対決は日本新薬・吹石監督に軍配

[ 2017年5月31日 07:20 ]

第88回都市対抗野球近畿地区2次予選第1代表決定トーナメント準々決勝   日本新薬5―0大和高田クラブ ( 2017年5月30日    舞洲 )

<日本新薬・大和高田クラブ>試合後に握手する日本新薬・吹石監督(右)と大和高田クラブ・佐々木監督
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 近鉄OBの指揮官対決は日本新薬・吹石徳一監督に軍配が上がった。エース左腕の榎田が2安打完封。敵将の佐々木恭介監督を意識したか問われ「そういうのはない。どことやっても勝たんといかんから」と振り返った。大和高田クラブの佐々木監督は、後輩との対戦に「懐かしいですね。お互いに長年、ようやっとるなあ」と笑った。

 プロ生活が近鉄一筋だった両監督は、75〜82年の8シーズンをともにプレー。チーム宿舎が旅館からホテルに変わった時はツインルームで「いつも吹石と相部屋だった」(佐々木監督)と思い出を語った。

 リーグ優勝した79年は広島との日本シリーズ第7戦9回裏、語り継がれる「江夏の21球」で佐々木監督は無死満塁から空振り三振、吹石監督は代走で出場し三塁走者として敗戦を見届けた。

 それから38年。激闘の舞台だった大阪球場はなくなり、近鉄も04年限りで消滅した。ただ、奇しくもこの試合はバファローズの名を引き継いだオリックスが2軍の本拠地を構える「舞洲」で行われた。スタンドには近鉄の帽子を被ったファンの姿も見られ、佐々木監督は「(近鉄OBの監督対決を)わかって来てくれているのかな」と感謝した。大和高田クラブは敗者復活の第3代表決定トーナメントに回る。プロで逃した日本一の可能性は、まだ残されている。

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2017年5月31日のニュース