【中畑清 視点】楽天打線の「圧」で菅野が普通の投手に

[ 2017年5月31日 10:10 ]

交流戦   楽天13―5巨人 ( 2017年5月30日    Koboパーク宮城 )

<楽・巨>初回2死一塁、菅野から9号先制2ランを放つ楽天・ウィーラー
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 巨人・菅野が普通の投手に見える。5回を投げ、4イニングに失点しての8失点KO…。いつもはどの球種でも勝負できるエースが何を投げても決められない。楽天打線の凄い「圧」を感じたね。

 1番の茂木が象徴している。初回の打席、初球のカーブを空振り。1球ボールの後、3球目の真っすぐも空振りした。ここからファウル4球で粘り、最後は10球目の内角真っすぐを左前にはじき返した。初球から打ちにいき、振ることによってタイミングを合わせていく。積極性と粘りの一打がウィーラーの先制弾を呼んだ。1死一、三塁で迎えた2回の打席でも初球を空振りし、カウント1―2から菅野が力で抑えにきた高めの真っすぐを今度は引っ張って右前タイムリーだ。

 エースがこんなつかまり方をしたら守っている野手も恐怖心を覚える。3回にマギー、坂本勇が連続失策。インフィールドも天然芝で打球が少し不規則に弾んだにしても、好調打線の圧力に押された気がする。それにしても恐るべし楽天。梨田監督の腹が二回り太くなったのもうなずける。(スポニチ本紙評論家)

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2017年5月31日のニュース