日本ハム 苦境に若手テコ入れ、2軍逆戻りも経験プラスに“爪を研ぐ”

[ 2017年5月10日 11:00 ]

4月14日の楽天戦でプロ初登板初先発した吉田。4回0/3を7安打3失点で降板し黒星を喫した
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 4月14日から同26日にかけて05年以来12年ぶりの10連敗を喫した日本ハムだが、この連敗中、投打のテコ入れとして2軍から多くの若手が1軍へ昇格した。投手では2年目の井口や吉田、野手では2年目の平沼、5年目の森本などだ。現在、彼らの大半は2軍で再調整中だが、それぞれが1軍戦で浮き彫りになった課題を持ち帰り、レベルアップに励んでいる。

 2年目右腕の吉田は、コンディション不良で2軍落ちした新助っ人エスコバーの代役として先発のチャンスをつかんだ。4月14日の楽天戦(Koboパーク宮城)でプロ初登板初先発。4回0/3を7安打3失点で降板し、プロ初黒星を喫したが「振れている打線に、1巡目は持っている力を出せた」と手応え。一方で「2巡目以降が課題」と反省も口にした。

 登板機会なく同15日に出場選手登録を抹消されたが、2軍降格後初登板となった4月23日のイースタンリーグ、DeNA戦(鎌ケ谷)では先発して7回6安打無失点と好投。「1軍で投げて自信がついた。上(1軍)に一歩でも近づくためには、下(2軍)では信頼される投手にならないと駄目」。2軍では先発ローテーションの一角として5試合2勝2敗、防御率1・64(9日現在)と奮闘しており「次にチャンスをもらえたときに勝ちたい」と意気込む。

 一方、プロ4年目の外野手・岸里は4月12日に今季初めて出場選手登録され、1軍7試合に出場して14打数2安打。西武・菊池、オリックス・金子ら他球団のエースと対戦して「1軍の投手は球筋が全然違うと肌で感じた」という。故障から復帰した中田、大田らと入れ替えで同23日に抹消されたが「1軍で5試合スタメンで出させてもらったので、意識が変わった。ファームでは桁違いの数字を残したい」と、意欲を新たにしている。

 左太腿裏肉離れで2軍調整中の大谷は順調にリハビリを消化しているが、具体的な1軍復帰時期は白紙のまま。大黒柱不在の今こそ、下からの突き上げが不可欠だ。再び巡り来るチャンスを待ちながら、若武者たちは爪を研ぐ。(記者コラム・原田 真奈子)

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2017年5月10日のニュース