【田淵幸一の視点】巨人打線に乏しかった積極的に振る意識

[ 2016年6月8日 08:25 ]

<西・巨>4回無死一、二塁、送りバントを決める阿部。投手・菊池

交流戦 巨人2-6西武

(6月7日 西武D)
 チーム打率が12球団最下位の巨人打線である。しかも、相手先発は連勝中の菊池だ。どうやって1点を奪いにいくかに着目していたが、チーム全体に明確な意思を感じ取ることはできなかった。

 3回無死二塁では、8番の脇谷に送りバントをさせずに空振り三振。一転して4回無死一、二塁では、阿部がバントで送った後に2点を奪った。阿部であっても犠打のサインを出し、点を取るという信念、雰囲気をチーム内に植え付けることはいい。ならば、3回も1点を取る形を示して良かったのではないか。

 開幕から50試合以上が経過した。個の力をずっと信じて待つことはできない。マシソン、山口、沢村と勝ちパターンの投手がいる。接戦に持ち込む戦い方、そのために1点を奪う方策を徹底していくべきである。

 選手でいえば、ファーストライクを積極的に振る意識が乏しい。3回まで打者11人で8人がファーストストライクを見逃した。積極性をも失っては、相手投手に恐怖感を与えられない。(スポニチ本紙評論家)

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