西岡4・23以来守った!先発イケるぞ 完全復活アピール

[ 2016年6月8日 06:08 ]

<ロ・神>7回表2死一塁から代打・西岡は右前打を放ちチャンスを広げる

交流戦 阪神1-2ロッテ

(6月7日 QVC)
 阪神・西岡剛内野手(31)が7日のロッテ戦(QVCマリン)に代打出場して2試合ぶりの安打を放った。7回2死一塁で登場して右前打を放ち、左太もも裏痛を発症した4月23日の広島戦(マツダ)以来の二塁守備にも就いた。完全復活を印象づけ、きょう8日の先発出場へ期待が膨らんだ。2連敗で5月31日以来の借金生活へ転落。背番号7が逆襲へのキーマンだ。

 敵地に大歓声が沸き起こった。2点劣勢の7回、2死一塁。西岡は北條に代わる代打で送り出された。カウント2ボール2ストライクからの6球目。146キロの内角直球を右前へ打ち返した。

 「途中から出ているので、気持ちです」

 言葉通り意地の一打だった。内角球に体勢を崩されながらも気持ちで運んだ。出場2試合ぶりの快音は続く福留の左前適時打を呼び込んだ。計10安打しながらの拙攻。唯一の得点につながる安打だった。

 出番を1打席だけで終わらせなかった。直後の守りからは二塁に就いた。1軍では左太もも裏痛を発症した4月23日の広島戦(マツダ)以来の守備復帰だった。打球は飛んでこなくても、一塁後方ファウルゾーンへの飛球を全力で追った。打って守って全快をアピールした。

 2連敗で再び借金を背負う窮状。片岡打撃コーチは大きな期待感を示した。「感じも悪くない。西岡には期待している」。二塁を守る姿を見つめた久慈内野守備走塁コーチも太鼓判を押した。「もう大丈夫。いつでも(スタメンで)いける。明日から頭(スタメン)でいくんじゃないか」。最終決定を下すのは金本監督でも、コーチ陣が「先発二塁」へ推薦できる状態まで回復したことは確かだ。

 2日の楽天戦(koboスタ宮城)では腰痛を発症した上本に代わって緊急昇格し、DHとして先発出場。何より2番打者として出場したことで打線に厚みが増し、片岡コーチも「西岡が(スタメンに)帰ってきて(鳥谷の)雰囲気も変わった」と評していた。一人の戦力としてだけではなく、大きな波及効果を持つ存在だ。

 古巣の本拠地でもあるQVCマリンでは抜群の相性も誇る。阪神移籍初年度の13年は2試合で8打数5安打を誇った。この夜も2打数1安打。健在ぶりも証明した。「体調面はプロとして…。(首脳陣に)気を遣わせてしまっている。その中でも試合に使ってくれる監督に対して結果を出して応えたい」。西岡本人も先発復帰へ強い意気込みを示した。完全復活は間近。一進一退で波に乗れない猛虎。逆襲への突破口は西岡に託される。(山本 浩之)

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2016年6月8日のニュース