ハム大谷が初の3戦連発!キング・メヒア以上の本塁打率

[ 2016年5月11日 05:30 ]

<日・オ>2回無死、大谷は中越えソロを放つ

パ・リーグ 日本ハム4-0オリックス

(5月10日 東京D)
 日本ハムの大谷翔平投手(21)は10日、オリックス戦に「5番・DH」で出場し、2回に先制の中越え6号ソロを放った。プロ初となる3試合連続の本塁打。6号は今季36試合目で早くも昨季マークした5本塁打を上回った。二刀流4年目は、投手として7試合登板で1勝と苦しんでいるが、打者としては5試合連続安打と好調。決勝打も今季初で、バットの切れ味は増すばかりだ。

 また打った。乾いた打球音が響くと、打球は一瞬にしてバックスクリーン右へと飛び込んだ。二刀流4年目で初の3戦連続アーチ。誰にもまねできない大谷ならではの一撃だった。

 2回だった。先頭で打席に立ち、1ボール1ストライクからディクソンのスライダーを完璧に叩いた。「直球を待っていたが、球が高かったので…でも、打った瞬間に入ったと思った」。狙い球は違っても、今の大谷ならば瞬時の反応で仕留めることができる。先制の6号ソロ。36試合目で早くも昨季の5本塁打を上回った。

 コンディションは万全ではなかった。ダイヤモンド一周中、二塁ベースを回ったところで左手にキスをするようなポーズを見せたが、実はせきが出たのを抑えていた。「(今月5日ぐらいから)体調が悪い。薬も飲んでいるが、それでも打てて良かった」。休日だった前日9日は都内のホテルで静養し「昨日はずっと部屋にいた。寝込んでいた感じ」と鼻声で苦笑いだった。大谷の体調を心配してか、栗山監督は「昨日は一睡もできなかった」と試合前に話していたが、そんな不安もひと振りで払しょくした。

 今季の目標として20発を掲げるが、現時点でシーズン23本塁打のハイペース。規定打席にこそ達していないが、9・17打席に1本塁打を放っている。これは14本塁打でホームランキング争いを独走している西武・メヒアの9・71打席を上回る数字。「僕的にはいい打席が増えて、無駄な打席が少なくなっている」。投手としては7試合先発で1勝3敗ともどかしい日々が続くが、「打者・大谷」は絶好調だ。

 5試合連続安打で、決勝打は今季初だった。野手として出場したここ5試合のうち4試合で本塁打とバットの勢いは止まらない。栗山監督は「翔平らしい、いい打球だった。ああいうことが起こるのが普通だと思う。打つ方は信頼している」と絶賛。そして、注文も忘れなかった。「野球の神様に試されている。打者として結果を残しながら、しっかり投げる。しっかりと投げなければ、俺は打席に立たせない」とさらに上のレベルを求めた。(横市 勇)

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2016年5月11日のニュース