“不器用な男”新井 2000安打達成は「予想できませんでした」

[ 2016年4月26日 21:51 ]

<ヤ・広>通算2001安打を達成した新井はレフトスタンドのファンの声援に応える

セ・リーグ 広島11―3ヤクルト

(4月26日 神宮)
 ヒーローインタビューに立った新井の表情はおだやかに、そして笑顔に満ちあふれていた。「ありがとうございます。本当にチームメートのおかげです。勝ち試合で達成できてうれしい」と感謝した。

 2死一塁で回ってきた初回は、遊飛に倒れた。「試合前までは普段通りだったが、打席に立ってすごい歓声をいただいた時に緊張しました」と語る通り固さも見えた。

 だが、2回にエルドレッド、鈴木、堂林の3連続本塁打で3点を先制して迎えた3回には二塁打の丸を塁に置き、左翼線へタイムリー二塁打。「チャンスをお膳立てしてくれたので、何とかしたいと思って打席に立った。自分自身もうれしいが、詰めかけてくれたファンが喜んでいる姿を見て、それがうれしかった」と語った。

 この日試合前には鈴木に「2本(塁打)打ってくれよ」と言ったという。その鈴木は2回にソロ1号。さらに新井が2000安打を決め、7回にも中前打を放ち、通算2001安打とした後には満塁本塁打。新井との約束を果たすとともに大きな祝砲を打ち上げてくれた後輩に「本当に打っちゃいましたね。いい後輩ばかりで、本当にうれしい」とまたまた笑顔を見せた。

 新井にとって神宮球場は、駒大時代に4年間プレーした場所だ。その後、98年にドラフト6位で広島に入団した。プロ入り18年目。OBの山本浩二氏、前田智徳氏らが口を揃えて言う「不器用な男」それでも、がむしゃらにバットを振り続けて、新井自身も「まったく予想できませんでした」と言う2000安打に到達した。

 「丈夫に産んでくれた両親に感謝したい。そしてお客さんに支えられて、ここまで来られた。本当におかげ様です。ありがとうございます」と新井。「大好きなカープのユニホームを着て達成しましたね」と聞かれると「何と言っていいか…」と言葉を詰まらせた。さらに、「あしたもしっかり頑張ります。そして最後の最後まで、皆さんと一緒に笑顔になりたいと思いますを誓っていた。

続きを表示

この記事のフォト

2016年4月26日のニュース