楽天オコエ 代打送られちゃった…プロ初スタメンも「悔しい」

[ 2016年4月4日 06:02 ]

<楽・西>8回無死一塁、梨田監督(右)はオコエ(左)の代打・福田を告げる

パ・リーグ 楽天2―3西武

(4月3日 コボスタ宮城)
 試合に出られた喜びはみじんもなかった。楽天のドラフト1位・オコエが「2番・中堅」でプロ初のスタメン出場を果たしたが、3打数無安打。西武先発のバンヘッケンからは2月24日の練習試合で左前適時打を放っていたが、プロの世界はそんなに甘くなかった。

 「やっぱり、簡単には打てないですね。オープン戦とシーズンは違うという感触をつかめた」

 初回1死の第1打席は外角直球に三飛。3回無死一、二塁の好機で迎えた第2打席は二飛に倒れ、5回1死も三ゴロに打ち取られた。第4打席は2―2の8回無死一塁で回ってきたが、梨田監督はバントがうまい福田を代打に告げた。

 50メートル5秒96の俊足を持つオコエは、高校までは「転がして走ればセーフになる」とバントをした経験はほとんどなかった。3回の打席も普通の2番打者なら犠打が求められる場面だったが、梨田監督は期待を込めて強攻策を指示していた。途中交代に18歳は「打てなかった悔しさよりも悔しい」と顔をゆがめた。

 ただ、指揮官はバントの技量不足よりも2打席で初球に手を出したことに触れ「当てに行っている感じがした。野球にはファウルも空振りもある。我慢することも勉強」と指摘した。オコエに求められるのは小技ではなく将来、中軸を打てる打者になること。自分を見失っているルーキーがもどかしかった。仙台は1日に桜の開花宣言が出たが、18歳については「まだ2、3輪。開花宣言は出せない」ときっぱり。それでも「上(1軍)にいる以上、人の倍は練習して親子ゲーム(昼は2軍、夜は1軍)で実戦を積んでほしい」と当面は1軍に置く方針だ。

 「まず打てるようにならないと試合には出られない」とオコエ。へこんでいる暇はない。今はひたすら練習あるのみだ。 (徳原 麗奈)

 ▼楽天・池山打撃コーチ 全然ダメ。もっとバットを振り込ませるしかない。この悔しさがないと進歩はない。

続きを表示

この記事のフォト

2016年4月4日のニュース