“鳥谷2世”中京学院大・吉川 虎スカウト絶賛「脅かす存在になれる」

[ 2016年4月4日 06:55 ]

岐阜聖徳学園大戦で1安打2打点、再三の好守備を見せた中京学院大の吉川

岐阜学生野球リーグ 中京学院大5―0岐阜聖徳学園大

(4月3日 長良川)
 今秋ドラフト上位候補に挙がる中京学院大の吉川尚輝内野手(4年)が、攻守でまばゆいばかりの光を放った。岐阜学生野球リーグの岐阜聖徳学園大戦に3番遊撃で先発。阪神が誇る強力な二遊間、鳥谷級の守備力と西岡を想起させるシュアな打撃をこの日も披露。視察した阪神の熊野輝光、北村照文両スカウトをうならせた。

 まずは守備で魅せた。初回無死一塁、中前へ抜けそうな打球を軽快にさばくと、そのまま二塁を踏み一塁へ送球して併殺を完成。4回1死二塁では三遊間への打球を好捕し、二塁走者を三塁で刺した。熊野スカウトは「グラブさばきが柔らかいし、うちの鳥谷を脅かすような存在になれるよ。肩が強いし、モノが違う」と高評価。守備範囲の広さは既に1軍レベルと言っていい。

 2点リードの8回はバットと足で相手の戦意をそぎ落とした。1死二、三塁から初球チェンジアップを強振し右前へダメ押しの2点適時打。50メートル走5秒7の俊足を生かし右翼手の本塁送球の間に二塁を陥れた。熊野スカウトは「コースに逆らわない打撃はうちの西岡とだぶる。率を残せるタイプ」とし、日大・京田が東のNo・1なら、吉川は「西ではNo・1の遊撃手」と断言した。

 吉川は2年冬に大学日本代表候補合宿に参加。当時明大に在籍した高山(阪神)に強烈な刺激を受けた。「芯でとらえる力、スイングスピードに圧倒されました」。体づくりとウエートトレーニングに力点を置き、体重は入学時の67キロから79キロへパワーアップした。和田豊オーナー付シニアアドバイザーが視察した2日の開幕戦は4安打1打点1盗塁。猛虎は「ポスト鳥谷」の有力候補の一人として岐阜の至宝に密着マークを続ける。(吉仲 博幸)

 ◆吉川 尚輝(よしかわ・なおき)1995年(平7)2月8日生まれ、岐阜県羽島市出身の21歳。桑原小2年から野球を始め、投手。桑原中では羽島フジボーイズに所属し遊撃手。中京では1年夏からレギュラー三塁手で同年秋から遊撃手。甲子園出場なし。中京学院大では1年春から遊撃手で出場し同年秋にベストナイン。2年春は打率・439で首位打者。2年春から3季連続で盗塁王。50メートル走5秒7。遠投97メートル。1メートル77、79キロ。右投げ左打ち。

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