懲罰降格の屈辱バネに オリドラ3大城V打呼んだ!昇格即先発でプロ初安打

[ 2016年4月4日 06:37 ]

<オ・ロ>7回、大城は左前にプロ初安打を放つ

パ・リーグ オリックス3―1ロッテ

(4月3日 京セラD)
 新人で注目を集めるのは吉田正だけじゃない。この日、オリックスドラフト3位・大城が出場選手登録されて即先発出場。プロ初安打が決勝点の起点となり、チームの連敗ストップと本拠地での今季初勝利に貢献した。

 「1、2打席目は初球のストライクを見逃してしまったので、初球から積極的に行こうと思っていました」

 1―1の7回に先頭打者でスタンリッジの初球外角スライダーを、三遊間を破る左前打。1死から吉田正の四球で二塁、西野の三ゴロで三塁へ。「どうにか打って欲しいな…と思っていました」。そう願う気持ちは打席の糸井に通じた。「大城が初ヒットで盛り上げてくれた。この回しかないと思った」という糸井の三塁線を破る2点二塁打で、決勝のホームに帰ってきた。

 春季キャンプは1軍スタートだったが、2月28日の練習試合・楽天戦(清武)で2失策に加え、ライナー性の打球を捕球ミスするなど、覇気のないプレーを連発。福良監督に懲罰交代させられ、そのまま隣の第2球場で行われていた2軍・巨人戦に合流させられた。

 「悔しい気持ちがありましたけど、同時に自分に足りないモノの多さに気付かされた」

 2軍では試合に臨むうえでの精神面の準備を重点的に鍛錬。強い心を携え、はい上がってきた。活躍を続ける同期入団の吉田正について「いつも結果をチェックしていました。すごいなと思うし、負けたくない」と表情を引き締める。

 一度は突き放した指揮官だったが、「起爆剤になってほしい。次も使う」と継続してスタメン起用することを明言。巻き返しへ、頼もしい1年生たちが原動力となる。 (桜井 克也)

 ◆大城 滉二(おおしろ・こうじ)1993年(平5)6月14日生まれ、沖縄県出身の22歳。興南では1年秋からベンチ入りし、2年時に先輩の島袋(ソ)らと春夏連覇。立大では1年春から遊撃のレギュラーで、打率3割台を5度マークするなど、大学最多の通算112安打。15年ドラフト3位でオリックス入り。1メートル75、72キロ。右投げ右打ち。

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