“由伸のカーテン”だ!異例の秘密特訓「教えないから隠れてやった」

[ 2016年2月23日 05:30 ]

非公開練習を終えて出てくる高橋監督

 全面ガラス張りの室内練習場が、緑のカーテンで覆われた。午前11時20分、巨人の沖縄キャンプで高橋監督が就任後、初めて報道陣をシャットアウトして練習を行った。入り口に警備員まで配置する超厳戒態勢。約50分後に姿を現した指揮官は、不敵な笑みを浮かべた。

 「教えないから隠れてやったんだよ」

 「教えないから隠れてやった」

 問い掛けに同じ答えを2度繰り返した。練習内容については口を閉ざしたが、バントやけん制のシフト、さらに今季から適用される「コリジョン(衝突)ルール」に対応するため、守備のサインプレーが確認されたもようだ。三塁手の村田は「ピッチャーのセットポジションのタイミングも見ないといけない。それがうまくできた」と、かなり細かい連係プレーだったと明かした。

 キャンプ中の秘密練習は異例だ。通常はCSや日本シリーズなど短期決戦の前に行われることが多い。巨人では原前監督も06年に宮崎キャンプ中に実施したが、この時期に全選手参加で「密室」でサインプレーを確認するのは珍しい。特に今季はコリジョンルールの適用で、本塁でのクロスプレーが増えることが予想され、守備面での緻密なプレーが勝敗を分ける。オープン戦が本格化する前に確認する意図があったとみられる。

 沖縄の室内練習場は宮崎の旧室内練習場よりも広く、施設面も考慮。高橋監督は「こっちに来てからの方が隠しやすいかなと思って」と話した。用意周到に計画された初めての「由伸カーテン」だった。(神田 佑)

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