イチロー 51歳まで現役で!オリ・オーナー「監督には全く興味ない人」

[ 2016年2月23日 05:30 ]

マーリンズのイチロー(AP)

 レジェンドは背番号に誓って51歳まで走る。マーリンズのイチロー外野手(42)が51歳まで現役を続ける野望を抱いていることを、オリックスの宮内義彦オーナー(80)が22日に大阪市内の会合で明かした。かつてオリックスでプレーし、今でも親交のある同外野手から、会食した際に強い決意を示されたという。イチローは米国時間21日、キャンプ地での自主トレを開始。2年ぶりに黒色に戻した新バットで快音を響かせた。

 宮内オーナーは関西プレスクラブで「今後の経済と経営環境」と題した講演をした後、質疑応答でイチローについて触れた。「定期的に話しています。1、2カ月前にも食事をしながら話しました」とし、レジェンドが抱く野望を口にした。

 「直近では“自分の背番号が51なので、51歳まで(現役を)やりたい”と。体力的には若い時と変わりないし、変わらないようにトレーニングしているとのことです」

 イチローは10年前後からたびたび「50歳まで現役」希望を口にするようになり、6日にも来日していたマ軍のデービッド・サムソン球団社長が「彼は50歳までプレーすることを希望している」と話したばかり。プラス1歳のより具体的な数字が、本気度を伝える。

 同オーナーは指導者への転身について水を向けると「野球選手以外のことをするのは死ねということです」と強い覚悟を示されたという。「監督には全く興味がない人なんだろうと思っています」と言葉を続けた。

 現役生活へのこだわりを表すように、この日キャンプ地入りしたイチローの手には新たな相棒が握られていた。黒バット。昨年はチームカラーの白に合わせ、メジャー移籍後14年間愛用した黒から白へバットの色を変えたが、それを戻した。

 「なんとなく」。契約するミズノ社との打ち合わせでは理由をそう語ったというが、真意は別にある。白は削ったバットに塗料を塗るのは1度だが、黒はツヤ出しへ2度塗り。この工程が強度を生むという。担当者は実際の反発係数は誤差の範囲内と強調するが、イチローの手には違う感触が残っていた。昨季から履くワールドウィング社製のシューズも、負担軽減を目指してかかと部分に弾力性を加えた。

 約3日で神戸、東京、シアトルを経由する長旅で硬くなった筋肉を、打撃練習などでほぐし「めっちゃ気持ちいい」と表情を崩した。昨季は自己ワーストの打率・229。あと65本のメジャー通算3000安打にも、51歳現役にも、打棒復活は不可欠だ。慣れ親しんだ黒を再び握り、野望実現へスタートを切った。

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