三塁争いもし烈 今成三塁打でアピール 金本監督「打撃捨てがたい」

[ 2016年2月8日 08:10 ]

実戦打撃で、鶴(手前)から右越え三塁打を放つ今成(右は金本監督)

 二塁だけではない。今春の猛虎は三塁の定位置争いも熱気を帯びてきた。

 2日連続で組まれたシート打撃で今成が存在感を示した。鶴と対戦した1打席目。フルカウントから6球目、内角速球を打ち返した。打球は前進守備を敷いていた福留のはるか頭上へ。いや、前進していなくても深々と右中間を破ったはずの大飛球だった。

 「(昨日は)ライトオーバーできなかったのでね。きょうはライトオーバーできました。貪欲な気持ちを持ちながら、やっています」

 一日前は快音を残して右翼線へ打ち返した打球が好守に阻まれたばかり。お返しとばかりに豪快に頭上を抜いた。持ち前のシュアな打撃に力強さを増したところを見せつけ、金本監督を喜ばせた。

 「(定位置争いが激しいのは)サードもね。ヘイグとWリョウタ。(新井)良太も昨日、本塁打を打ったりしてね。迷うというか、(競争は)今からだけど。今成の打撃は捨てがたいよね。良太のパワーも捨てがたいし」

 昨季開幕で三塁を守った西岡は今春、復帰した二塁でレギュラー争いに参戦。今春の三塁争いは新助っ人ヘイグ、新井に今成を含めた三つどもえの構図だ。まだ調整初段階で本領発揮に至っていないヘイグに対して新井は6日のシート打撃で“チーム1号”を放って猛アピール。今成も快音で応戦した。

 「アピールしていきたい。そんなに足は速くないですが、隙を突く走塁もやっていけるようにしたい。走塁でも、打撃でも、守備でも(存在感を)見せたい」

 よりバットに力を伝えるため今春から打撃の際にマウスピースを導入。力強い三塁打は確かな効果を思わせた。「まだシーズンで使うかは決めてませんが。試している段階」。貪欲に秘密道具も採用。レギュラー候補の“伏兵”と呼ばせないだけの期待感がある。(山本 浩之)

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2016年2月8日のニュース