広島ドラ1岡田 大瀬良超えた!自己採点「50点」でも143キロ

[ 2016年2月8日 06:58 ]

フリー打撃でバッティング投手を務めた岡田。緒方監督(後方)が見つめる中、変化球を投げ込んだ

 日南キャンプ第2クール2日目の7日、広島ドラフト1位・岡田明丈投手(22=大商大)がフリー打撃に初登板した。天谷、田中に対し、42球を投げて安打性の当たりは4本。力みから制球が乱れ、自己採点は「50点」と厳しめだったが、最速は大瀬良、福井、中崎をしのぐ143キロを計測した。緒方監督ら首脳陣の評価は上々。セ・リーグ他球団の007もそろって警戒感を示した。

 ドラフト1位ルーキーのフリー打撃初登板。岡田の背後には緒方監督が陣取り、畝投手コーチは立ち位置を前後に変えながら投球を見守った。スタンドにはセ5球団のスコアラー陣がズラリ。期待と注目度の高さの表れだった。

 「ちょっと力が入った。そこをコントロールできるかが課題でした。プロの打者だな…と、あらためて感じました」

 左打ちの天谷、田中と対戦した。天谷にはカーブ、スライダーを含む21球を投げ、安打性の当たりは1本。田中にもフォーク、ツーシームを含む21球を投げ、安打性を3本に抑えた。慣れない打撃投手。味方相手の緊張感からか、変化球の多くは抜け気味で、実力を発揮したとは言い難い。

 「続けて力んだのは3球ぐらいに抑えられた。そこはよかったけど、ボール球が多く、課題もできたので50点ですね」

 厳しめの自己採点。それでも直球のMAXは143キロを計測した。同じ日にフリー打撃に登板した大瀬良、福井、中崎を上回る球速。キャンプ序盤とはいえ、1軍の主戦級を上回る数字に、実力の片りんが透けて見える。他球団007はそろって警戒警報を発した。

 「ゆったりしたフォームから、切れのある球を投げていた。ボールが伸びていたし、制球で崩れる感じがしない」(巨人・吉原スコアラー)

 「スピンの利いた球を投げていたし、ブルペンを見る限りクイックも速い。1イニングなら十分に抑えられると思う」(ヤクルト・衣川スコアラー)

 畝投手コーチの評価も上々だ。「(軸が)ブレない。テークバックが小さく、リリースが速いのも特長。いいものが見えた」。緒方監督は「先発でも面白いと思うし、中継ぎで連投してどうか」と話し、両にらみで適性を探る方針を示した。

 「直球は悪くない。変化球はほとんど投げていなかったので、感覚をつかむために投げました。シーズンは長いのでバランスを崩すことがないよう、フォームを固めていけば…と思います」

 即戦力の誉れ高い剛腕ルーキー。自己評価が高まった時にどんなボールを投げるのか楽しみだ。(江尾 卓也)

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2016年2月8日のニュース