ヤクルト山田2・2億円!イチ、松井秀に続く高卒6年目最速突破

[ 2015年12月9日 05:30 ]

青木(左)から手渡された来季のユニホームを着て笑顔の山田

 ヤクルト・山田哲人内野手(23)が8日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億4000万円アップの年俸2億2000万円でサインした。3割30本30盗塁の「トリプルスリー」達成などチームを14年ぶりの優勝に導いた23歳が、超大幅昇給で球団日本人最高年俸に躍り出た。

 「凄く評価していただいた。チームが優勝して良かったし、個人的にも想像以上の結果。あり得ないくらいです」

 6年目シーズンでの2億円突破は、高卒野手では松井秀喜(巨人)、イチロー(オリックス)と並んで史上最速。快挙を伝え聞くと「2人のイメージは最強。プロ野球を代表する偉大な方なので。僕はまだまだです」と控えめに喜んだ。

 サプライズも待っていた。会見後、思わぬ人物の登場に、目を丸くして絶句した。視線の先には、来季から背負うことが決まった背番号「1」のユニホームを持った、マリナーズの青木宣親の姿が。頬はみるみる紅潮。「めっちゃビックリ。過去最大のサプライズかも」と少年のように、声を弾ませ喜んだ。

 ミスタースワローズの称号でもある「1」の授与式。青木も10年1月に、72~89年に背番号1をつけていた若松勉元監督からユニホームを着せられた。日本時間4日に米シアトルでマリナーズ入団会見を行い、5日に帰国した青木。長野県軽井沢で休暇を取っていたが、後輩のためにこの日、駆けつけた。「偉大な方がつけていた背番号で重圧はあるが、“1”に恥じないように頑張りたい」と所信表明した山田に、青木は「プレーだけでなく人間的にも引っ張ってほしい。誰が何と言おうとヤクルトの中心選手。自分らしくプレーして」と金言を授けた。真新しいユニホームに袖を通すと、青木から「似合うね」の言葉を掛けられ、この日一番の笑顔になった。

 表彰式などイベントラッシュだったが、9日に姉・直子さんの結婚式に出席するためバリ島へ出発。15日からはハワイ優勝旅行と、ようやく穏やかな日々を過ごせそうだ。「トリプルスリーを2度達成した人はいないと聞いたので、自分が初めてできるようにしたい。来年は日本一になれれば」。ミスタースワローズが、新たなスタートを切る。 (町田 利衣)

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