阪神ゴメス みそぎ打 ドローン“失態”後初安打含む猛打賞

[ 2015年9月6日 05:30 ]

<中・神>3回1死満塁、ゴメスが中前に2点タイムリーを放つ

セ・リーグ 阪神8-2中日

(9月5日 ナゴヤD)
 リーグ優勝へ突き進むには、やはりこの男の力が必要だ。3回、阪神・ゴメスのバットから久々の快音が響いた。中日先発の浜田達の制球難につけ込み、マートンの右前適時打と福留の押し出し四球で2点を先制し、なおも1死満塁。ここで代わった2番手・小熊のフォークを中前にはじき返し、2者が生還した。

 「最近打ててなかったけれども、みんながつくってくれた良い流れに乗って、一本打つことができて良かった」

 これが14打席ぶりの安打。あの「騒動」以来、初安打だった。2日の広島戦(甲子園)の練習時に「ドローン」を球場上空に飛ばし、球団から厳重注意を受けた。この一件が打撃にも悪影響をもたらしたのか、それ以降の3試合は無安打。3日の同戦から来日2年目で初めて4番を外され、5番に降格していた。

 「やっぱりゴメスが打つとビッグイニングができる」と和田監督が振り返ったように、上本も2点二塁打で続く。一気呵成(かせい)の攻撃で今季最多タイの1イニング7得点。勝敗は早々と決した。

 ヤクルト、巨人とのし烈な優勝争い。前日は、名古屋市内で決起集会が開かれた。ゴメスら外国人選手を含む1軍登録の全選手が集合し、今後に向けてあらためて気持ちをひとつにした。「みんな一丸となってつかんだ勝利」と言うゴメスは6回と9回にも安打し、8月5日広島戦(マツダ)以来、1カ月ぶりの猛打賞で「ドローン騒動」も吹き飛ばした。

 上位3球団で唯一勝利し、2位・ヤクルトとのゲーム差を1・5に広げた。中日戦8連勝は日本一になった85年以来、30年ぶり。和田監督は「3本打って、打点も付いた。気分的には落ち着くんじゃないかな」とゴメスの復調を喜んだ。5番に下がっても、その存在の大きさは変わらない。

 ▼阪神・マートン(3回の先制打を含む今季13度目の猛打賞)今はボールがよく見えている。自分のできることをやっていけば、良い状態を続けていけると思う。

 ≪10日にもM14≫…阪神の優勝マジック最短点灯日は10日で変わらず。阪神がこの間4戦全勝、広島が4戦全敗、ヤクルトがDeNA戦3連敗の場合、ヤクルトを対象にM14が出る。

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