松田 10本目“テラス弾”で初30号 発案者の孫オーナー上機嫌

[ 2015年9月6日 05:30 ]

<ソ・楽>5回無死、ソロを放った松田は「熱男っ!」の雄叫び

パ・リーグ ソフトバンク7-0楽天

(9月5日 ヤフオクD)
 勝利の儀式。ソフトバンク・孫正義オーナーもグラウンドでファンと一緒に「ワン!ツー!スリー!マッチ!!」の掛け声に合わせて両手を掲げた。お立ち台には松田。大歓声を浴びながら、「オーナーには、“ナイスゲーム”と言われた。勝利がプレゼントできてよかった」と喜んだ。

 「とにかく食らいついていった結果。打った瞬間に行ったと思った」。1点リードの5回。フルカウントから戸村の145キロ直球をはじき返した。打球は右中間のホームランテラスへ。自身初のシーズン30号。プロ10年目での到達は、球団「最遅」の記録だ。「30本という数字を掲げて10年やってきた。うれしい」。チームのシーズン30本塁打も05年の松中、ズレータ以来10年ぶりとなった。

 今季から新設されたホームランテラス。右中間、左中間は最大で5メートルも狭くなった。松田は今季ヤフオクドームでの20本塁打のうち、半分の10本が「テラス弾」だ。もともとは「本塁打を増やして観客を楽しませたい」という孫オーナーの意向もあって新設。ワインを飲みながら観戦した同オーナーも「素晴らしかった。マッチの30号も出たしね。(ワインも)おいしかった。勝利の味は格別ですね」と上機嫌だった。

 テラス10本、スタンド10本、ビジター10本。テラス弾の本数を聞かされた松田は「ありがとうございます」と笑った。自らを「中距離打者」と評し、昨季まではライナー性の打球が持ち味。だが、今季は「常に外野フライを打つイメージ」と外野部分が狭くなったことを頭に入れ、そのテラス対策が実を結んだ。29本の柳田、28本の李大浩(イ・デホ)との30発トリオ誕生も目前。「デホさんやギータ(柳田)より早く30本を打ててうれしい」とちゃめっ気たっぷりに話した。

 今季のチームのヤフオクドームでの本塁打も、昨季のちょうど倍の68本となった。貯金も最多タイの40。テラス効果を存分に発揮し、日本一連覇へ死角なしのソフトバンクは、まずは6日に「マジック1」としたCS進出を決める。

 ≪大台は松中&ズレータ以来≫松田(ソ)が自身初の30号。チームでシーズン30本塁打以上は、05年松中46本、ズレータ43本以来10年ぶり13人目(41度目)。うち、プロ10年目で初の30号は、01年城島31本の7年目を抜く、最も遅咲きの初到達になった。なお、30本塁打を球場別に分けると、20本がヤフオクドームで、10本がホームランテラスへの一発だ。

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