「自信」与えてくれた亡き2軍寮長へ…マエケン 調子悪くても8勝目

[ 2015年7月11日 05:30 ]

<中・広>8勝目を挙げた前田健(左)は緒方監督とタッチ

セ・リーグ 広島3-2中日

(7月10日 ナゴヤD)
 広島・前田健はこん身の力を込めた。1点差の5回に迎えた2死満塁。ナニータに対して高めに投げ込んだ初球は146キロを計測し、力ない二ゴロに押し込んだ。最大の窮地を耐え、7回2失点で投げ抜いた。

 「自分の調子が全然だった。狙ったところにも行かないし、直球も変化球も全部、悪かった。7回で降りるのも、申し訳ないのですが…。力が入って、疲れもたまった。余力はそんなに残っていなかったです」

 どんなに不調でも勝たなければならない理由があった。2軍大野寮長を務めていた宮脇敏氏が8日に63歳で他界。「1軍に行け、とずっと言われていた。1軍でやらないといけない選手だと。そう言ってもらえると自信になった」。広島県廿日市市内で告別式が営まれた日、弔いの白星を捧げる熱投だった。 (桜井 克也)

 ▼広島・シアーホルツ(3回に8号決勝2ラン)毎打席ストレート待ちの基本は変わらない。相手のコントロールミスを見逃さず打てた。

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2015年7月11日のニュース