摂津 復活81球!最速144キロ、宝刀シンカーで5K

[ 2015年7月11日 05:30 ]

<ソ・中>6回を4安打2失点に抑えた摂津

ウエスタン・リーグ ソフトバンク3―2中日

(7月10日 雁の巣)
 一発「快投」だった。不調で2軍調整していたソフトバンクの摂津正投手(33)は10日、ウエスタンリーグ・中日戦(雁の巣)に先発し、6回4安打2失点。最速144キロを計時するなど、本来の姿を取り戻した。報告を受けた工藤公康監督(52)も1軍昇格を即決。球宴明け最初のカードとなる20日からのロッテ3連戦(北九州、ヤフオクドーム)中の復帰が有力視される。

 試合後、摂津は無言のまま帰途に就いた。6回4安打2失点はただの1軍復帰への「過程」。復活の81球。球威、切れを見れば、それ以上、語る必要はなかった。それだけの結果を示した。

 「こっちに来る前より良かった。縦のいいカーブが投げられました。精度を上げていきたい」。試合後、水上善雄2軍監督にそう語ったほど、手応えを感じていた。

 初回2死。1ボールからの高めに浮いたスライダーを3番・井領に右翼席に運ばれるなど、2発を浴びた。ただ、いずれもカウントを取りにいき、甘くなったボール。修正は可能だ。それより、目立ったのはボールの質だった。直球は初回に最速144キロをマークし、変化球の切れも戻った。7奪三振のうち、5個まではシンカーだ。「一番の武器であるシンカーが、いい状態に戻りつつある」と倉野投手コーチも合格点を与えた。

 報告を受けた工藤監督は「上(1軍)で投げる日は決めてある。調整はブルペンで少し、やるかもしれない」と明言した。今季は12試合で4勝5敗、防御率4・10とエースの肩書を背負う男としては不満の残る内容だったが、ようやく兆しが見え始めた。

 2軍調整はこの1回限り。後半戦の開幕カードとなる20日からのロッテ3連戦での復帰が有力だ。首位を快走するチームに、いよいよエースが戻ってくる。(福浦 健太郎)

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2015年7月11日のニュース