メッセで虎5割復帰!復活11Kだ!バッキー超え803K

[ 2015年5月30日 08:58 ]

<西・神>7回2死一塁、金子侑から三振を奪ったメッセンジャーはガッツポーズ

交流戦 阪神1―0西武

(5月29日 西武プリンスD)
 阪神は29日、西武に1―0で守り勝ち、今季2度目の4連勝。最大5あった借金を完済し、4月7日以来52日ぶりに勝率を5割に戻した。交流戦の初戦からの4連勝は初めて。1軍に復帰したランディ・メッセンジャー投手(33)が7回を4安打無失点11奪三振の快投で約1カ月ぶりの3勝目を挙げた。帰ってきた開幕投手が、ここからフル回転する。

 1度苦渋を味わった男は簡単には崩れない。1点リードの6回、メッセンジャーが先頭の栗山を味方の失策で出し、不穏な空気が立ちこめたが、ここからギアを入れ直した。浅村、中村を連続三振に斬ると、メヒアからも直球で見逃し三振。圧巻の3者連続三振にも表情ひとつ変えず、グラブをポンとたたいた。

 「ちょっとお休みをいただいてまして、すみません。早く帰ってきて投げたかった。1点を守りきろうと必死で頑張りました」

 敵地のヒーローインタビューでホッとした表情を見せた。4月28日以来、約1カ月ぶりとなる今季3勝目までの道のりは険しかった。5月10日の広島戦(甲子園)で6回5失点と結果を残せず自身2連敗。開幕投手の不調に和田監督がついに初の2軍降格を言い渡した。

 降格してからの2週間。若手にまじり、ひときわ大きな体を揺らし懸命にダッシュを繰り返す―。そんな光景が鳴尾浜球場で見られるようになった。「若い選手と一緒にトレーニングすることで、良い気分転換ができている」と話し、充実の汗を拭っていた。1軍に同行しながら状態を上げるプランもあったが、「リフレッシュには一番良い場所だと思ったので」と自ら鳴尾浜での再調整を志願した。若虎の練習量にも劣らぬトレーニングで、おなか周りもすっきりとし減量にも成功。キレを取り戻したボールは、西武打線相手に輝きを放った。

 「鳴尾浜では基本に戻るというか、力を抜いて楽に投げるよう気をつけてきた。きょうはそれができたね」

 中西投手コーチも「立ち上がりから力があった。気合も入っていたし、きょうはやってくれるだろうと思っていた」とエースに復活に手放しで喜んだ。

 尻上がりの投球で7回まで毎回の11奪三振を記録。通算奪三振は803となり、バッキーが持つ球団外国人の通算奪三振記録の799を抜き、トップに躍り出た。それでも「これからもっと勝てるように頑張ります」と勝利への飢えはまだまだ満たされることはない。チームも4月7日以来52日ぶりに5割復帰を果たし、エースの復活にふさわしい夜となった。

 ≪通算13度目の2桁奪三振≫メッセンジャー(神)が4月28日のヤクルト戦以来3試合ぶりの白星で3勝目。2桁奪三振も今季3度目で、自身の持つ外国人投手最多記録を更新する通算13度目とした。通算803個の奪三振は、阪神の助っ人投手では1968年まで在籍したバッキーの799を47年ぶりに上回って歴代トップ。セ・リーグ外国人投手では郭源治の1415に次ぐ単独2位になった。

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