和田監督“当たりゴー”で虎の子1点ゲット!「勝負をかけた」

[ 2015年5月30日 05:30 ]

<西・神>メッセンジャーと握手する和田監督

交流戦 阪神1―0西武

(5月29日 西武プリンスD)
 阪神・和田監督による勝負手が、ズバリと決まった。0―0の3回1死二、三塁で打者はマートン。2ボール2ストライクからの5球目、ベンチが選択した作戦は投球がバットに当たる瞬間に走者が本塁へスタートを切る“当たりゴー”だった。指揮官がその意図を明かす。

 「このゲームに関してはあれがすべて。あの1点だけだからね。あそこは勝負をかけた」

 次打者に4番・ゴメスが控えていることを考えれば、ライナー・ゲッツーのリスクが伴う“当たりゴー”はセオリーでは考えにくい。ましてや、試合は序盤の3回。それでもあえて、勝負手を打てたのは確かな根拠があったからだ。高代作戦兼内野守備走塁コーチが補足する。

 「内角を攻められていたからね。打球も弾むところ。その辺りも想定していた」

 見逃せばボールかという内角球にマートンがバットを出すと、ベンチの思惑通りに三遊間へのどん詰まりのゴロとなった。前進守備を敷いていた三塁手・中村が素早く処理したが、三塁走者・大和が抜群のスタートを切っており本塁生還。決勝の1点を、文字通り奪い取った。

 「簡単に連打、連打で点を取れるピッチャーではない。セ・リーグにいないタイプだし、練習もできない。数少ないチャンスの中で、いかに点を取るか、ということ」

 試合後、和田監督も満足そうな表情を浮かべた。昨年までに過去3度対戦し、牧田の防御率は1・57。ロースコアを想定していた。無安打で得点したのだから、まさに、会心タクト。新たなスタートとなる球団通算5001勝目は、味のある1勝となった。

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